***ヒマワリ***
いつも笑って泣いて
そんな表情豊かなあの子


ヒマワリ


、今日送ってったるわ」
「えっ」

オサムちゃんが自分から”送る”って言った日は
大抵何かを質問される事が多い

それはまぁ、良い意味での質問だったりする


例えば悩んでたりとかする時だったり。
そう言う時に見抜いてるのか偶然なのか分からないけど


けど、今日は違った



「って言うか、いっつも送るって言われて
時間足りなくて車止めてるよね」

「せやな、の長話に付き合うてるとなぁ」
悪乗りしながら答える
「でも、私今日は悩みとか・・・特に無いけど」

珍しく会話が途絶えた

「お、オサムちゃん?」

煙草を吸いながら遠くを見つめたままだ

「今日は・・・俺の悩み聞いて欲しいねん」
「悩み?」
「せや、なーやーみ。」



クスッ



「あはは、オサムちゃんも悩むの!?」
「うわ〜酷いなぁ
俺かて職業上色々悩み絶えへんねん!」
「いや、笑ってゴメンね!で、何?悩みって」



「最近、笑てくれへんねん」



何とも掴み所の無い一言。
逆に言えば突込み所の多い一言。
「だ、誰がですか」



指差した先には











「・・・わ、私?」



差した指で右の口角を触りながら頷く

「どないしてん
が笑わんと、寂しゅうてしゃあないわ」

「そんなことないよ!笑ってるよ!!」
「心の底に何か隠しとらんか〜?」


心の底に・・・





指を退けて煙草の箱を取ろうとした
その手を何故か掴みながら問い質す

「オサムちゃんは何でそんな優しいの?
私の事、悩んでるとか何で分かるの?」


「人の事なんて分からへんよ。
ただの笑顔が見てたいだけやさかいにな♪」

「笑顔って・・・」

「笑てる顔が好きなんや。
知らんやろ、その笑顔でこっちまで幸せになった気になるわ」
「何か照れるな」


頭をかきながら照れ笑いを浮かべる

「心配顔にさせてもーた根源は俺やってんな」
「いやいや、オサムちゃんの所為じゃないよ!
ただ私が勝手に―」


勝手に・・・その次何て言えば良いんだろう


オサムちゃんは私の事、他の生徒より気にかけてくれてる?
・・・それが勘違いだったら恥ずかしいし

憧れてる・・・何か違うか。


好き・・・重いよね。重過ぎるよその言葉は




「勝手に?」
「ううん、何でも無い」
今のままで良いんだ

この状態を悪くはしたくない


「卒業まであと半年か」

唐突に何を言いだすかと思えば。

「こうやって送って貰えることもなくなるんだよね。
何だか寂しいや。」
こんな先生、一生に一度会うか会わないかって感じ


適当だし

ヒゲだし

帽子だし

煙草手放さないし。

先生らしいとこ1割位しかないし。


・・・その分生徒の気持ち把握するのも早いけど


「俺も寂しいわ〜!居なくなるん」


それで居てストレートに気持ちをぶつける

「じゃあ時々こうやって送ってくれる?」
「ははっ、えぇよ」

「あーぁ、オサムちゃんのファンは全クラスにどの位居るんだろう」
「いや、おらんし」


煙草の煙で輪を作りながら笑う

「いるよ!少なくとも私はオサムちゃんの大ファンです」
「変わり者やな」
「本当、オサムちゃんが私だけ乗せてくれれば良いのに」
だけ、なぁ。」
何や冗談で言うてるわけやなさそうやな

「なーんて言ってみたりして!あははー・・・」
「引き攣っとるで、かーお」


帽子を被せて車のエンジンをかける


ほら、結局冗談として流されちゃった



「んー?」
景色を見ながら返事をする
「生徒で助手席に乗せとんの、お前だけやで」




思わず運転手を二度見した







END


>>>コメ。<<<
オサムちゃんに送ってもらいたい・・・!!
そんな中書いた夢。
終わり方が意味深です。
続きはご想像にお任せします(笑



>>>モドル<<<
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