「千歳、門の前におるのって」 見つめた先に居たのは― ナガキョリコイ 学生としての時間が終わる 日照時間は段々短くなって来て 暗くなるのも早くなった 「あー…眠たい。帰ったら絶対寝る」 「毎日そう言って夜更かししとるくせに」 「う、白石何故それを…！」 「ちとっちゃんは〜あたしとデ・ェ・トな！」 「あはは…」 いつもと同じだ ここまでは… 「千里！」 驚いた 目の前に居るはずの無い人物が… 「誰や？」 「さぁ、他校の生徒っぽいけど」 「良かった〜！まだ帰って無くて!!実は道に迷っちゃって」 「ど、どげんして？」 ―珍しいな、千歳がこないに動揺しとんのも 「親と喧嘩しちゃって… 家帰りたくなかったから学校終わってから即行で大阪まで来ちゃった」 「いきなり出て来て何やねん！ ちとっちゃんはこれからあたしとデートやさかいになぁ！ 女子は散った散った」 「えぇっ！ちょっと、いつの間に趣味変わったの!?」 「誤解ばい」 「ここは一階や!!」 「ベタな突っ込みすんなや小春！」 「そうかい」 「…やりよるな、あの子」 「謙也、そこ感心するとこちゃうやろ」 「悪乗り扨置き、獅子楽中の三年で俺の彼女」 「ども、初めまして！って呼んでね!!」 「三年!?タメなん」 謙也が聞き返すのも無理は無い には独特な、少し大人びた雰囲気がある そのくせ時折無邪気に笑ったりしたり 中学生っぽい部分も見え隠れする 「ま、確かにそれやったら千歳と合うわなぁ」 「…あの人頭良いでしょ」 「そうばいね、洞察力かなり鋭いからなぁ、白石は」 「やっぱり。まず初対面で合う…何て言われ無いもんね〜。」 顔を覗き込む 「綺麗な顔してるね〜白石君」 「いや、そないに近づかんでも」 「今度ゆっくり話したいな。四天での話も色々聞きたいし」 「えぇよ別に」 「多分登録してない人の着信外してるよね？ 後で千里の携帯から番号送るから!!」 ―久々にあないに機転利く女子と会うたな 「じゃあ、すいませんが千歳君借ります」 「却下！」 「あれ、マジで!?」 「小春、やめときや〜」 謙也が宥める 「嫌やー！！」 「…謙也さんが代わりに行ってくれるらしいですよ」 「財…！」 「ほな！また明日なぁ★」 「行きとうないー！！助けろ誰か！」 爽やかな笑顔でカップル…いや、二人を見送るメンバー達 そして帰り道、疑問をぶつける 「どこ行ったんだろ…」 「さぁ、大抵はカラオケとか行くけど。」 「良いなぁ、カラオケ…あ、今日泊めてくれない？」 「はは、今更の了承確認ばいね」 「色々あって言いそびれちゃった」 「親に連絡してからかな」 「そうですよね…」 まぁ…千里の事は気に入ってるし (そもそもこんな人間を気に入らない人を探す方が困難な気もするけど) そりゃぁそう言われるよね 「私がいくら大人ぶっても千里みたいにはなれない」 「え？」 「これって根本的な原因があるからなのかな」 結局、数か月会って無くても千里は変わって無い なのにいつまでたっても釣り合わない そのもどかしさに思わず溜め息を吐く 「大人ぶるって言っても… 俺ももまだ中学生なわけだし、そんままで…」 「よくないよー！うーん、落ち着きが足りないのかな？ いや、背の高さ？肝っ玉？？」 「あはは、本気で悩んどる可愛い」 「かわ…可愛いとかそう言うのじゃなくて私は本気で悩んでて！」 「だから、そう言うとこ」 頭を軽く叩きながら笑って返答する いつもこうやって最後には落ち着かせられてたら 焦りや悩みにもなるよ― 「背伸びせんで」 「はい？」 「今んままが好きだから」 「…」 ―横を見れません 俯いたままで足早に直進する 「、ここ右」 「右！？」 そして俯いたまま進行方向を変える 「嘘」 「え！嘘ってどういうこと?!」 「目、合わせる為」 「千里…」 「…帰れる？抱いて行こうか？」 「誤解招くような言い回しするな！」 「ここ一階ばいね」 「も〜！」 こういうとこは中学生っぽいと言うか悪乗り上手と言うか。 「早く！」 「ちょっ、急にどうしたの？！」 「色々話さんと、会えとるうちに」 手を繋ぎながら一緒に居る時間の大切さを実感する 「帰りたくないな」 ―あ、思わず言葉にしてしまった 「俺も帰したくなか」 …言わなきゃ良かった 「あれ、顔赤い？」 「ゆ、夕日が反射して…」 「沈んどるけど？」 ―分かってるくせに END >>>コメ。<<< 今回遠距離恋愛設定で。 ＶＧＦと危うく被りそうになる…!!(ワンパターンだからだぞ/ギク(〇o〇;)) 普通に獅子楽中時代彼女いたんじゃないかって…妄想です(出た妄想) 謙也が可哀想過ぎる…(そないなことあらへん!!/by小春) >>>モドル<<<

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