***3分***
何気ない日常
何一つ変わらない日常

3分


「ヤバ、寝過ぎた」

久々のオフ。

気付けば既に正午を過ぎており
家族は出払っているらしく物音すらしない


「んー・・・」

伸びをしながら歯磨き片手に
とりあえず台所へ向かい食料チェックを始める

・・・いやしいな。

「しかも何も無いし」

こう言う休みの日に限って
何でカップラーメンしかないかなぁうちの家は…



渋々ポットのお湯を入れながら
キッチンタイマーをセットする


「はぁー、めちゃめちゃ寝てるはずなのにまだ眠い」


ソファでうだうだしながら
三分と言う短いようで長い時間を待っている間に
今日のスケジュールを立てようと必死に考えるものの

何でかな、こう言う時って全然思いつかないんだよなぁ

「部屋の掃除・・・面倒だ」

ピーンポーン♪


「ん?宅配便?」


でもこんな起きたて丸出しの格好じゃあなぁ・・・
良いや居留守使おう



ピンポンピンポンピンポン


…ムカッ

我慢我慢・・・
クッションで耳を塞ぎながらその場をやり過そうと試みる


ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン

「う・・・るさい!って言うかしつこい!」


ガチャッ!!


「しつこい!!どんだけ押すスピード速いんだ・・・」
!!居るなら居るで早う出てや!!」
「だってこんな格好だし・・・何、急用?」
「せやねん!うちのイグアナが行方不明になってもうて・・・!!
って、もしかして寝起き?」
「気付くのおっそい!」


ピピピピピ・・・


「あ、もう!出来ちゃったじゃん!」
「何が!?」
「カップ麺!忙しいな・・・とにかく上がって」
「おーきに!おじゃまします」


カップ麺と飲み物片手に居間まで向かう

「どうぞ。私食べてるけど気にしないでね。
で、イグアナ居なくなったって?」
「寝起き姿って何やこう色っぽいよなぁ。
今度泊まりに来ん?」
「な・・・今はイグアナでしょ?」
「あぁ、せやったせやった」

すぐ脱線するんだから

「朝起きたらな、まずおはよう言いに行くんやけど
その時点でおらんかってん。」
・・・何だろ、ちょっとイグアナにジェラシーだ

「家にはいなかったの?」
「せやねん、隅々まで探したんやけどおらんくて」
「弟が持ってっちゃったとか」
「…あぁ!一理あるなそれ!!頭えぇなぁ

そして褒められてるのにあまり嬉しくないのは何故だろう



何故か人の家で電話し始める始末。
まぁ、私お昼ご飯食べてるし…良いか
「あ、もしもしー?あのな、イグアナ知らへん?」
「イグアナ?知らんけど」
「知らんて!?あぁ…絶望的や…」
思いっきり肩を下ろして頭を抱えていた
「うっそー!お兄ちゃんホンっマ騙されやすいな!!
あはは!イグアナ友達の家連れとってるで!じゃ」
「まっ…」

「…」
あーぁ、誑かされてる
笑っちゃダメ、笑っちゃダメだぞ私…!

「いっつもバカにしよって…!」
「も、もう解決し、たんでしょ?か、帰ればっ…」
「あー!何笑い堪えとんねん!!」
「ご、ごめ…っ!コホン」
「はぁ…朝から一人で騒ぎ回って疲れたわ」

それは自業自得なんじゃ
「ちょっ…そんな床で寝たら風邪引くよ!」
「寝とらんよ、横になっとるだけ」
と、言いつつも謙也はアクビをしながら
今にも寝そうな顔をしている

「良いよ、寝転がるならこっちのソファ使って。
私そっちでご飯食べれるし」
「おーきに…って、俺寝ないからな!?」
「はいはい、分かったから」
こう言うとこ子供っぽいんだよなぁ。
本当、東京のイトコとは似てないというか…


5分後、食べ終わったカップ麺を片している頃には
目の前の少年は夢の中…

「起きろーー」
頬を抓ってみても
クッションを抱き締めたまま起きないし


「そう言えば…」
謙也の寝顔なんて想像も付かなかったな

「起きてる時常に動いてるイメージしかないのも
また珍しい人種だよなぁ…」


クスッ

「あどけない顔ー。かぁーわいいー♪」
同い年なのにそんなこと面と向かって言ったら怒るだろうな

綺麗に脱色された髪の毛を撫でながら
滅多に見られない寝顔を満喫する

「笑ってる…何の夢見てるんだろ?」
イグアナかな。イグアナなのかなやっぱり



しかし次の瞬間に発せられた寝言は
驚きながらも嬉しい一言だった



、ずっと傍に居ってな」





「もう…それ、寝言なの〜?」


まだ眠ったままの相手の頬に
起こさないようそっと口付けをした


「今度は面と向かって言ってよね」
額を合わせながら呟く


「えぇよ?…面と向かって言おか」




「えっ」




至近距離にあった顔がくっ付いた
「傍に居って…な」

「な…んで…」

「撫でられるのってくすぐったいねん、笑てしもたわ」
「あれ、イグアナの夢見てたんじゃ…」
「イグアナ?にとっての俺ってそこまでのキャラ!?」
「う、うん」
「凹むわー。確かにめちゃめちゃ好きやけどなぁ…
流石に夢までは出て来んから」
「じゃあ一回目も意識ある中で言ってたんだ?」
「せやなぁ。くすぐったいのを理由に離れて欲しく無かったから」
「別に、離れないよ」


「それ、本音?」
「勿論。だって謙也の寝顔めちゃめちゃ可愛かったんだもん!
あ、写メ撮るの忘れてた!!ね、も一回寝て?」
「可愛いとか男子に言うなやー!もう絶対の前で寝ない」
「えー、寝てよー!」
「嫌や!」



何でか…
この人と居るといつもこういう結末になるんだよなぁ





楽しいから良いんだけどね




END




>>>コメ。<<<
久々の謙也夢!イグアナネタです笑
彼は四天面々の中で一番中学生らしいと思います!笑
寝顔良いな〜。良いな〜寝顔(寝顔フェチ?



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