***言葉より確かなこと***


上手く言えないけど、多分、きっと好きなんだと思う―――
何故だか気になって  ずっとずっと見つめてた――




「これ、返却頼む」
「はい」




昼休み中の図書室
手塚は本を数冊カウンターに置いた。
テキパキと返却手続きをしているのは、クラスメートの
そんな彼女の姿を手塚はただジッと見つめていた。



何か特別気になったわけじゃない。
気付けば瞳が、彼女を追いかけていた。
気付けばいつも、彼女を探していた自分がいた。
それが何故だかなんて分かるはずないのに……



「あの、どうかしたの手塚君。ジーッと見ちゃって?」
視線が気になったのかが手塚に尋ねた。


手塚は咄嗟に辺りを見回して
「いや…別に…。この時間は人が少ないんだと思ってな」
「そうだね。お昼休みだし、みんなここにはあまり来ないんだよね〜」
だからちょっと退屈かな。なんて苦笑交じりに言いながら
返却手続きが済んだ本をトントンと揃えて、本棚へ戻しに行く。





「俺は…この時間のこの場所は気に入っている」
「そうなの?」
は小首を傾げてすこし笑った。
「そういえば手塚君、毎日来てるよね?そんなに本が好きなんだね」




そうなのだ。手塚はここ最近、特に用事が無くても図書室に通っている。
もちろんそれはが居るからであって――。
そのせいか、気付けば自然とここに来てしまうのであった。




「あぁ本は好きだな。だが………」
珍しく口篭る手塚を見て、は大きな瞳を更に大きくした。



「…??大丈夫手塚君。どこか具合が悪いの?」
そう言って手塚のもとまで近付くと、細く白い腕を手塚の額に伸ばす。
伸び掛けたの腕が額に触れるか触れないかの所で――


「いや、大丈夫だ。心配要らない」
「?そう。ならいいんだけど」


伸び掛けた腕は額に触れることは無く戻された。
そのままは踵を返し本棚の方へ行ってしまった。







残された手塚は、
メガネのブリッジをグッと上げるその顔は、耳まで赤く染まっていた。
そして気付けば自然と本棚へ本を戻すを、
手塚は優しい瞳で見つめていた。









ねぇ、この気持ちを何て呼べばいい?


言葉で伝えられない、上手く言い表せないこの気持ち
優しい気持ちで君を見つめてしまう意味を誰か教えて


それは未だ気付くこと無い、そんな未発達な想い――






>>>感想<<<
うん、手塚はガードが固いよなぁー。
そんな手塚が照れてるのが凄く可愛く感じましたvv
やっぱり本命ドリは愛情こもってますね(ぇ)
いやぁーホント可愛いこの手塚ーvv



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