***冬の花火***
こんなに綺麗なものがあるんだね
知らなかった









「ねぇ、ねぇ菊丸君」
帰り支度をしていると、声を掛けられた
「ん?にゃんだ〜ちゃんじゃーん」
「今日は部活?」
「違うよん」
そう言って菊丸は手をブンブン振る。
「じゃあ、ちょっと付き合ってくれるかな」
「もっちろん!」






二人は海に来ていた。





「ねえちゃん。こんな寒いのに
海なんか来て何するの?」
「ホラ、これ!」
そう言って、が鞄から出したのは、
「あーーーっ、花火ジャン」
「はい、菊丸君の分」



まだ夕方だったが、この季節日が落ちるのも早くて、
既に空は暗く、花火をするには充分だった。



「綺麗だね」
「ねーちゃん、なんで花火?」
「夏に買った分が余ってね、それで」
「ふ〜ん」

菊丸は、新しい花火に火をつけた。
それを見ながらは続けた。

「捨てるのなんか、もったいなくて、それに」
「それに?」
「冬にする花火って綺麗かなって思って」
「うんうん。夏にする花火もいいけど、
冬にする花火もまたいいもんだね!!」


それから他愛無いことを話しながら
二人は次々と花火に火をつける。



「あ、これで最後か〜。
じゃあ一本ずつね。はいちゃん」
「うん」




最後に残った線香花火に火をつける。
小さな光が、パチパチっと跳ね踊り始める。


二人は向かい合って、小さな光を眺めている。



「線香花火って、なんか切なくならない?」
「そーだね。ちょっと寂しいかにゃー」
「寂しくなるって分かってるのに
いつも最後までとっておいて……」





二人は、線香花火が作る、小さな光の世界の中で
見つめ合っていた。



パチッ



「あ。終わっちゃったね」
「そだね」
「じゃあ片付けて、帰ろうか」











帰り道。二人は手を繋いで歩いた。





ちゃん。今日なんで俺誘ってくれたの?」
「菊丸君と一緒なら楽しいかなって、それに――」
「それに?」


「こないだ傘にいれてくれたお礼。かな」
「そっか」



繋いだ手にギュッと力がこもった。
暖かな温もりが伝わる。








ほら、ここにも幸せが一つ





>>>姉様ヨリ<<<

ふと思いついて書いてみました。
一体何が書きたかったんだろ?
なんとなく、冬にする花火もいいやね〜
なんて思って書いただけ。
寒空の下の花火。良いよって
大体がしけってて火がつかないけどね(経験者)


ちなみにこのヒロインは
『雨に唄えば』のヒロインだったりします。

>>>感想<<<
えー、いいなぁー花火ー。
私は海が大好きなんで冬の花火なんて(しかも海)最高だなぁー。
でも、、冬に花火なんて出来ないよ。北海道(かろうじて・・・)
海なんて凍ってるだろうし。けど花火しに行きたいな。
凄くほのぼのしてるのにどことなく切ないドリでした



>>>モドル<<<
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