***Badness***
もどかしい
今日は大雨や


Badness


"マネージャー"


部活を支える為には無くてはならない存在であって

女子の中でも一番近くに居る時間が長い存在

難しい話や無い


性格さえ合えば好きになるのも時間の問題やと思った


、帰りちょっと付き合って欲しいねんけど」
「ん?良いよ別に。その代わり宿題教えて〜」
「却下」
「うわ、やっぱりダメか…!」


いっそ胸のうちを話した方がえぇんやないか、何て思ったりする



せやけど事態は最悪な方向にむかっとったわけで…

xxx
さん」


その日、部室内の資料置場で必死に整理している先輩を見つけた

「わ、びっくりした!光か…どうかしたの?」


背中越しの会話

「先輩って、よう先輩方と帰ったりするやないですか、
誰か好きやったりするんかなぁ思て」


「あぁ、方向一緒だからね。別に好きとかは…」

「ホンマですか?つまらんスわ〜」
「え!いやぁでもなぁ…好きな人…うーん」


考え過ぎて大量に抱えていた紙を落す始末

四方八方に散乱する資料


「うわ、やってもーた…」
「ドジ」


必死に集める姿を見て仕方無く手伝う


「告られても断るっちゅーことか…」
「告られる対象であれば…ね〜」

「せやったら、言うても無駄やって教えた方がえぇんですかね」

「え〜、誰に言う…」


手を引っ張って窓の外で雑談している男子を黙って指差す



「…嘘」

「気になるんやったら一言、聞いてみればえぇんとちゃいますか」


ピアスを付け直しながら意地悪い一言を発した


「いやいや、聞かんよ!?違ったらめっちゃ自意識過剰じゃん」

あ、めちゃめちゃえぇ事思い付いた

(※財前の良い事=他人にとっては悪い事)
「先輩、ちょっと付き合ってもろてもえぇですかね」

「…何に?」
小生意気な後輩は薄ら笑いを浮かべながら口を開いた

「偽物の現実に」



突然雨が降り出した
xxx





「白石ぃーテニスやりたいー」
「部室でラケット振り回したら危ないやろ、言う事聞かんのやったら…」
「わー!待ったー!!」


「資料整理、手伝おうか?」
「本当?助かるー」

「全然よかね、こっちも今日は部活出ようと思っとったのに急に予定変わって…」
「あ、千歳の気紛れで雨降ったのかなぁ」
ひどかね〜」

「あはは、ゴメンゴメン」


資料室には二人きり


背の高い千歳は、脚立を使わないと取れなかった
棚の一番上まで軽々と届くからかなり助かる

ガチャッ



「あ、千歳さん。ここに居ったんすか。ちょうどえぇわ」


財前は外になるべく声が漏れないようドアを閉めて寄り掛かった

「ん?監禁?」
「ちゃいますよ、実は―」


とりあえず今考えているプランをゆっくりと話し始めた


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「つまり謙也に告らせたいって事ばいね?」
「でも考えてみたら仮に告られたところで私OKしないんやけど。
そこまでしなくても良いんじゃない?」

「せやけど有耶無耶な状態が嫌だって言ったの さんやないですか。
付き合う対象やないならはっきり言っとかんと、
いつまで経ってもこの状態ですよ」

確かに光の言う通りだ。

間違った事は一言も言っていない


「ショック療法って利くみたいですよ」

「…恐いわ、この二年」


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資料室から出て来るなり千歳が真っ先に向かった先は―
「謙也」
「な、何やねん真剣な面持ちで」

「財前と が付き合っとるって聞いて。知っとった?」


「…えぇ!?」
「ばってん、俺らには別にどうでも良い事ばいね」
「良くないわ!」

「…どげんして?」

「いや、せやから―


…何でもあらへん」



「そう?」



頬杖をしたまま黙り込む謙也を見て悟ったのか
千歳はそれ以上深入りしない侭、その場を後にした

「白石、俺帰るわ」
「え?どないしてん急に」

「何や調子悪くてなぁ。すまんな」

「謙…」


急変した相手を不思議がらずはいられなかった


xxx
数十分後、漸く資料整理を終わらせた
財前、千歳と資料室から出て来た


「あれ、謙也は?」
「帰ったで、何や気分悪いとか言うて。ホンマかどうかは知らんけど」

「光、ここまではちょっと可哀相じゃない?」
「それって結局、
謙也さんは さんの事好きやって認めるってことになるんやないですか?
自意識過剰って言うてたけどやっぱり確信してたんや」

「…確信なんてあるわけないやん。けど、私行って来る」


「あ。 まで急に帰りよって…何があってん」
「…二人共素直やなくて不器用過ぎる結果ですわ」

「財前が素直じゃなかって言うなんて」

「何かおかしい事でも?」
「いや、別に」

「??何やねん一体…」



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何か普通に走って来ちゃったけど
なんて言おう?

…正直に話す外無い、か




「謙也、友達来てんで」
「出とうない」
「失礼やろ!ちゃんと出なさい!」
「もー!誰やねん人が傷心モードやっちゅうのに…」


そこには


傷心の元の相手が


「一緒に帰ろうって…言ったじゃん」

「他に帰る奴おるやろ、何で俺なんか―」

無理矢理ドアを閉めようとした

格好悪いとかやない

ただ、 を見とったら切なくなる一方で―
むしろ諦めきれなくなる


「あれ、全部謙也へのドッキリやってん」


一瞬ドアを閉める手が止まった

「せか…ドッキリやってんな…」
「そう、ドッキリ」


(ドッキリ=時々引っ掛けられる悪戯)


「ド、ドッキリってどこが!?」

「だから全部。光と付き合ってるって言うのは、
謙也が私のこと好きなんじゃないかっていう疑惑を晴らす為。」

「嘘やん…俺が? を?」

「私はそんなことあるはずないって思ってたよ!?
でも噂聞いたらはっきりさせたくなって」

「あーもう!また財前に一本食わされた!!
せやで、俺 の事好きやったわ、別にえぇやろ!」


「別に…よくないわアホ!全く、さらっと言って片そうとするんだから」
つまり、光が言ってたことは本当だったってことだ


うわ、どうする?!どうやって返す?


「あのさ、私は誰も好きとか思ってないし」
「分かっとるわ!せやから隠しとったやん。人の引き出し無理に開けよって」
「…すいません」

「いつか自分に向いてくれたらそれでえぇかなぁって思ってたし。
…せやけどそれは がどこにも属さないって前提の話なわけであって、
今回は流石に凹んだわ」
「う、それもまたすいません…」

「そんなとこやな、俺はもう言うこと無いで。何かある?」


若干の間の後 が口を開く

「…私、謙也のこと嫌いじゃ無い」
「せやから返事急いでへんて」
「でも、それは謙也がどこにも属さないって前提の話で」
「パクんなや〜」


「つまり…付き合うとかは二の次にして、
とりあえず一番の女友達にしてくれませんか」

「は…?」


せやけどそれってつまり…


「嫌やねん、謙也が他の女子と付き合うのは。
一緒にも帰れなくなるし、ふざけるにも気ぃ遣うし
休みの日遊びにも行けなくな」
「ストーップ!」
「!?」
「はぁ…そない思ってくれてたんやなー。」
って、純粋に嬉しがったら単純なんかな

「あれ、それって付き合ってるってことなのかな?」
「何や の本音聞いてたらどうでも良くなって来た」
「…何だよー、良いの?」
「せやけど一つ約束」
「何?」




お互い誰とも付き合わない。




「それだけ?」
「ん?足りひんかな」
「いや、足りなくないけど…まぁいっか」



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「ホンマ見ててイライラするわーあの二人」
「あはは、両方子供っぽいから」
どこまでも楽天的なのは良いことばい

千歳さん、タメに向かって
「…流石ですわ〜」
「え?」


END

>>>コメ。<<<
光夢かと思いきや最終的に謙也になってました(あれ
多分次の日ネタバレ大会が開催されるんだろうと思います。
付き合ってるとかそういうレッテル貼らなくても
お互い一番な存在になってるのが自然で好きです(聞いてませんけど
微妙に関西弁風味にしてみました(微妙過ぎる・・・!



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