***Re:xRe:***
教えてよ
わかんないんだ
なんでそんなに強かったの
誰も抱きしめてくれなかったのに

Re:xRe:

孤独が一番楽な物だとばっかり思っていた
家族さえ居ればえぇんちゃうかなって

ブログを更新しながら向かった先はとある娯楽施設


「光君やぁ!」
「・・・兄貴、話ちゃうやんけ」
「何が?ダーツ付き合ってくれるって言うたやんー」
「言うたけど」

オプションが付くやなんて一言も聞いとらん

「俺帰る」
「そう言うなてー!光連れて来て欲しいって聞かんからー」

正直兄貴の女友達の多さに突っ込もうとは思わへん。
(決めてる人も居るわけやし)
せやけど、俺にまで影響を及ぼすのは・・・ウザくて参る


「なぁなぁ、光君は何でそないクールやの?」
「愛想振り撒いて欲しかったら他当たればえぇやないですか」
「こいつはホンマインドアやからなぁー。
せやからテニスやってるくせに肌もこない白いねんて」
「・・・関係ないやろ」

あー、面倒やわ。1ゲームだけ付き合ったら本気で帰ろ

「年上は嫌い?」
「年に固執はしません」
「せやったら、お姉さんはー?」
「無理です」
自分から好きにならん限りはまず無い話や
「フられてやんのー!」
「毎度の事ながら凹むわー」


「光君落とすんは難しそうやなぁ」
「まぁ、落とそうと思って話し掛けたらまず無理やろな」
「じゃあー、どんな女の子が好みなのー?」

「・・・家庭的なタイプですかね」



ダーツが中央に吸い寄せられるかのように的中する


「あはは、よう言うわ。」
「あれ、ちゃうの!?」
「あのキャラで”家庭的な子”がタイプなんて。
そない女の子中の女の子、確実にDVの対象になってまうやん」
「えぇやん別に。そこ話合わせとけや」
「自分とタイマンはる位の相手やないと釣りあわへんやろ」


「…」


1ゲームは弟の勝利であっという間に終了した



「あ、光どこ行くん?!」
「宿題あるから帰るわ」
「あーん、光君!!」
「学校の宿題なんて写して貰えばえぇやんかぁ!」
「・・・アイツ変な所で真面目やからなぁ」


xxx
帰宅後、真っ先にパソコンの電源を入れると
指が勝手にキーボードを叩き始める


タイトル:無題

黒い鳥は白い鳥と喧嘩をした


どちらが正しいのか
どちらが誤っているのか


答えは誰にも分からない


・・・

何やねん、意味分からん




起動したばかりのパソコンをシャットダウンすると
近くの公園へと向かっていた



ナーバスに陥ってしまったらしい。
こんな気持ち、初めてや


対処法が何も見つからん





「何やもう、全部ぱっと消えてしまえばえぇのに」



Deleteキー押すみたいに、簡単に、一瞬で―



自分で自分が分からなくなる
何が正しい?

俺の中で何が?



考えるのすら面倒になって来た





・・・






「あれ、光じゃんー!何公園とか・・・!?」
いつもと違う光景に驚き過ぎて声が上手く出せない


私の目が正常ならば

目の前に居るのは普段ポーカーフェイスな”
財前 光


なのに今視界に入っているのは―




声を振り絞って話し掛ける
「光、どうしたー??」


「どないしてしまったんやろ、俺」




「・・・」


いつもはあんなに威風堂々している光が
泣いている弱りきった姿になっていることを

現実なんだと言い聞かせながら
どうすれば良いのか全く行動に移せない自分は
ただ、目の前の現実を抱き締めることしか出来なかった


何だかんだ言っても彼は中学二年生であって
脆く、欠けて簡単に崩れてしまう事だってあるのだろう


、顔貸して」
「ど、どうぞ」

重ね合わせた唇は離す度震えていた

一度崩れたものを修復するのには
当然、崩れる時間よりも時間がかかる


それにしても光の泣き顔なんて始めて見たけど・・・


こんな顔見たら年上のお姉さんやられてしまうよ!
・・・ダメダメ!光は私が直していくんだから

と、よく分からないことを考えている間にも
だいぶ落ち着きを取り戻していた模様だった

「・・・すまん」
「何が?」
「ここで起こっとったこと全部」


あんなに泣いていたのに目が少し赤くなっている程度で
鼻とかは赤くなって居ない

何でだ?私だったら酷い顔になるっていうのに・・・


「って、待った!」

その場を去ろうとする背中を必死に止める

「人って、崩れて崩れてでもその度に修復作業繰り返して強くなるんだと思う」
「・・・」
「だから、同じ素材でまた作り直すんじゃなくて
もっと強力な素材見つけて、作り直すには解決策が必要だから、
つまりその、私はいつでも相談に乗るよ?!

・・・強力な素材じゃなくて謎の素材になるかもしれないけど」
(むしろその可能性の方が高い気もするけれど)


「うん、何言ってるんだろう自分。えーと」


数メートル先で止まった背中が反対側を向く



「人間て、こない脆い物やってんな」

「私なんて崩れやすいよ、だから正直光が羨ましかった。
いつも自分を持ってて貫いてる姿が好きなんだと思う」

「・・・結局冷たいんは自分を傷つけとう無いからなのかも」
「―え?」


せやから自分と向き合うのは辛いんや



「あ、また黙って先帰ろうとする・・・」

私は駆け足で光の元へ向かった




「・・・ちゅーか何でタイミング良く公園なんかに居ってん」
「じ、ジョギング?」
「・・・」
「すいません、いやコンビニに行こうかと」
その目で睨まれたらウソは吐けないんだよなぁ・・・
「あないダイエットする言うてたのに、えぇ度胸やな」
「違う違う、雑誌とか・・・買いに・・・ね」
「雑誌?」
うわ、確実に見透かされてる…!



「―修復作業」
「修復!?」
「…いや、ボキャブラリーほんま少ないなぁ思て」
「す、すいませんね少なくて!!」


END

>>>コメ。<<<
何か珍しく中学生っぽいピュアな(違うと思う)話が書きたくなって
絶対ありえないだろうと言う若干暗い崩れた話を…
書いてて財前の泣き顔は可愛いんじゃないかとか色々妄想してました(出た妄想
意外に(?)年上に好かれるタイプだと思うんですけどね

冒頭文はエルレ。久々訳見たら良かったです。(何報告?



>>>モドル<<<
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