***GORST DANCE***
所詮貴方は雲の上の人

GORST DANCE


「スマンな、今 とは付き合えへんねん」


何ともあっさりとした一言。

ものの見事にフラれてしまった


この瞬間、もう人を好きになんてならないと決意した




「あんなにはりきっとったのに、一回フラれたくらいでもう諦めるん」
「…もう二度とあんな想いしたく無いもん」

二年の終わり


私はすっかり不貞腐れていた




xxx
それから半年が過ぎて、中三の夏

半年振りに二人きりになる
目の前にはもう何とも想っていない、いや想おうとしないようにしている人物


何も変わっていない。


半年前と違う部分と言えば、
今回は向こうから呼び出したわけだが

「何?」
「部活引退して区切り付いたから、俺から言いに来た。」

「はぁ…?」

、俺と付き合って欲しいんやけど…気持ち変わってしもたかな」




「付き」


これは夢か?


自分の頬を抓って確認する


「いたた…」
「何やっとんねん」


夢じゃない

けど、心の整理が付かない
「だって、白石振った」


片言の日本語で「それでか」と、ピンと来た相手は頭が良い事を表していると思う
勉強が出来るとか、そう言う意味じゃなくて
頭の回転が速いというか。


「どうも自分から言うのって慣れなくてなぁ。
話してくれんかったん、嫌いになったからや無かったんや」
それが確認出来たからなのか、
少し安堵の色を浮かべていた

「また仲良くしたら白石の事、諦めきれなくなるから」
正直に話し過ぎじゃないか、自分


「俺もちゃんと明確に言うとけば良かったのに、堪忍な」

「うん…?いやいや、何で謝るの」

「せやから、あの時断ったんは部活に専念する為で…
引退してからの方がけじめも時間の融通もつくからえぇかなぁって思て」

「つまり、フラれたんじゃなくてタイミングの問題ってこと?」

「B型らしいやろ、こういうとこ」

照れ笑いを浮かべながら答える

「そんなとこで血液型出さなくても良いって!
ちくしょう!!こんなハッピーエンドなんて…!」

目の前が暗くなる
この光景を白石ファンが見たら私は瞬殺されるだろう


「嫌いなん、ハッピーエンド」

ただでさえ見られたらまずい状況なのに
更にそのまま耳元で質問する


もう、この人苦手だ
「好きだよ、大好き」

「俺のことは?」



「…」
その手には乗らない
それにしても今日暑いな…


「そこで黙んねや」


寂しそうな声で呟いた

「卑怯だ」



「まぁ、何言われても
が好きやって想うててくれてたんやったらそれで帳消しや」


「何言われても?帳消しに?」
「せやせや」



じゃあ正直に再び気持ちを伝えよう


決して悪気は無かった

むしろ帳消しにしてくれた方が照れなくてすむだろうと思ったし




しかし甘かったらしい






「白石の事が、ずっと好きです」




面と向かって


半年前と気持ちなんて変わって無かった


「待たせた分、ちゃんと付き合って貰いますからね!」







「…ね、ね!これも勿論帳消しに」
「なるわけ無いやろドアホ」


「えー!?何で!!」


「お釣出過ぎやて、今の発言」

「そんなこと無い」

「あるわ!さて、 の気持ちも分かったことやし…」
「な、何」
帳消しにならない?
と、なると。

ひょっとして物凄い宣戦布告をしてしまったんじゃ…




「借りは返す、何倍にもしてな」

「い、いらない。等倍で良い」
「今更前言撤回なんて出来ると思っとるん?
大体、言葉は聞いたもん勝ちやで」
「し、知らない」


私、とてつもないことをしてしまったかもしれない



END

>>>コメ。<<<
LITEの曲聴いてて思い付いたショートネタ。
ちなみにインストバンドです(表現したモン勝ち/何)
けじめ付けるの大事にしてそうだなぁと(妄想)



>>>モドル<<<
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