***アレルギー***
種々の物質や刺激に過敏な反応を示すこと
ある人・物事に対する精神的な拒絶反応


アレルギー


「って、そう言う意味やけど」
携帯の辞書機能で調べた意味を見せる


「うん、知ってる」

平然と答える

「まぁ、それ踏まえた上で話聞こか」

「あ、別に難しい話しようってわけじゃ…シンプルな話だよ」
「分かっとる、が難しい話なんて出来へんやろ」

「失礼な!…それはおいといて、ふと思ったんだけど」

はテーブルに肘をついて前屈みになりながら
テンション高めに話し始めた


「光の存在が気になって来ると逆に離れようと思うんだよね」

「…は?」
妙な反比例

「くっつき過ぎるのは危険だって言うか、別れて辛い想いするの嫌だし」

「…保険がけって事やろ」
「そんな物かな、
規制出来るギリギリの場所でストッパーかけるって言うか…どう思う?」

「いや、利口やと思うで」



確かに利口や。

周りが見えなくなる位ハマると戻れなくなる
今の
蟻地獄にハシゴを用意して降りているようなモンやと思うし。


せやけど


「気に食わんな」
「…やっぱり?」


それはイコール本気や無いっちゅー部分にも繋がり兼ねない話や



当然、その話を聞いた俺は虫の居所が悪くなる

「…挑発か?」
「ち、違う!」
目がマジだよこの人…何かし兼ねないぞこれは



「えぇか、そこから動くな」
「い…嫌だ」
しかし言葉とは裏腹に動かない体


「俺が惚れた事に対して受け入れたよな?」
は黙って頷く

「そのストッパー壊したるわ」
「…」

目と目での会話
…もう既にヒビが入ってます

「…眼」
「眼?」
「悪魔だから濁ってると思った、瞳」
「失礼やな、こない天使みたいな人間を悪魔やなんて」


…いやいや!冗談キツいよ財前君!!


そんな話をしていた時、ふと部屋に訪問客が。


「光君、私ちょっと出掛けたいんだけど
この子見て貰ってもええかしら?」


義姉さんが手に抱いていたのは子犬

「わ、可愛い!全然良いですよ!」
「良かったー!よろしゅうー」
「ちゅーかここ俺の部屋…」

そう言い終わる前に既に部屋から出ていってしまっていた


「おいでおいでー」

人懐っこいわんちゃんにテンションが上がらずにはいられない

同じ目線になるように寝転がりながら声をかけると
声に反応して小さい体で一生懸命走ってくる

「うわー可愛いなぁーお前ー」

じゃれる犬と
入りこむ隙も無く、気にしないで雑誌を読み始める。

「…」

「あはは、ダメだってー」

犬の小さい頃って、物凄い好奇心旺盛で
歯が生える時期だと、生えるのに違和感があって
手とか、足の指を噛んだりすることがある

気が済むと口舐められたり、耳を噛んだり。
いくら歯が生え切っていない甘噛みとは言え、噛まれると結構痛い

「ぎゃー!痛いしくすぐったい」

仰向けで笑いながら犬と遊ぶ彼女。

「…」
落ちつけ俺、相手は犬や、犬。

が、既に雑誌の内容は頭に入っていない

「お菓子食べてたから美味しいのかなぁ、私の唇」

「…」
いや、犬やて分かっとるけど

「ん?光、どこ行くの?」
「…携帯取りに」
「あ、いってらっしゃい」


ドアが閉まる

ドア越しに聞こえる楽しそうなの声

「見てられんわ」

携帯を手に取り、ソファに横たわる






5分後


「遅かったね」
「まぁな」

子犬は気まぐれやと思った
さっきとは一変、の膝の上で静かに眠っている

「犬に先越された」

その発言は明らかに不貞腐れている
「…ちゅーって?」

その発言に対して光は黙っている
図星ってことなのかな?
「かなり積極的だったよ〜」

反応が見たくて、とりあえず茶化してみる
「甘いモン食うてたからやろ、多分」
が、返しは意外に普通だ。…残念
「そうだね…そうだと思います」

残念?いや、そんなタマじゃない!


「何や、やっぱり気に食わん」

犬を起こさないよう顔だけ自分に向かせる

「…犬と人じゃ感覚違うか」
「当たり前やろアホ」
「本当は見てるの耐えられなかったんでしょ」
「せやな」



「何黙っとんねん、反応せぇや」
「す、素直過ぎて何か驚いた」
「驚いとる場合や無いけどな」

ベッドに寄り掛かっていたの頭を
体に対して垂直にして、欲求を満たそうとする

「触発されたんだ」

絶対苦しい筈やのに、の口元は笑っとった
「何でそない余裕なん?苦しいやろ」

その光景に疑問を抱いた結果、思わず口に出して聞いてしまう

「余裕なんて無いし、苦しいけど



好きだし、良いかなって。」

思いがけない返答
「そう言うっちゅーことはストッパー、壊れるのも時間の問題やな」
「っていうかこれ以上迫られたらもう木端微塵だよ」
「それなら、狙わずにはいられへんわ」
結局、壊すことなんて容易い。
ただ、後戻りは出来へんやろうけど

「おいでおいでー」
「呼ばれんでも勝手にするし」

コンコン

「ただいまー!帰って来たんやけど、入ってえぇ?」

「あ、大丈夫ですよー」
声に反応してが犬を連れて立ち上がる
「あら、寝とったん?」
「はい、凄い良い子でもーめちゃめちゃ可愛かったです」
「ありがとうなぁ!これ、お土産のケーキ!」
「わー!有難う御座いますー」

そう言って義姉さんは犬を抱きながら部屋から去って行った

「ケーキだケーキだー♪」

テーブルの上に箱を置いて、フタを開けようとしたら
手が重なった

「おあずけ」
「…おあずけ!?私犬じゃないんだけど」

混乱するを余所に仰向けに寝かせる

「終わったら食べてえぇから」
「…は、何が!?」
「破壊作業」

その一言の言い方で確信した。
これは必要以上の力で壊されるに違いない、と。


「…義姉さん居るんだよ」
「構へん、どうせ聞こえんやろうし」



END


>>>コメ。<<<
財前君の破壊作業はどの位のスケールだったのかは
ご想像にお任せします(かなりギリギリで書いたつもりでした)
家に子犬が来たのですが2匹とも何故か髪とか耳を噛むんですよ(何故
そんな体験を元に書いた激しいヤキモチネタです笑



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