***寝起きの悪夢***
昨日はなかなか寝付けなくて、
気が付けば朝日を迎えてしまい
今更寝ても仕方ないと思った私は早めに家を出た


寝起きの悪夢


少し早く着いてしまった部室


当然の事ながらまだ誰も来て居ない。


「・・・朝練始まるのにまだ1時間位あるよ、どうしよう」

とりあえず椅子に座りながら準備をしようかなと思うものの、
微妙に余裕のある所為でなかなか体が動いてくれない。

その上どうしよう、と頭の中では考えて居るが
こういうあまり具体化されていない事を考えていると
何故か段々眠くなってくる

「まずい、寝てしまう・・・」

そうだ、こう言う時はもっとすぐに具体化出来る事を考えるんだ
例えば、今日の時間割を確認・・・



そうして夢の中に入ってしまった

・・・

その数十分後に入って来た優等生、約一名。


「・・・早っ」
すっかり爆睡してしまっているマネージャーを見ながら小さく突っ込む


、起きぃや。!」
「えっ!?何、寝てた?!」
物凄い勢いで起き上がるに驚く白石

「めっちゃアホ面して寝とったわ」

「いやー眠くなっちゃってね・・・あ、おはよう」
「おはよーさん・・・っちゅーかにしては早過ぎるやろ」
「ちょっと昨日寝れなくて」
一人でストレッチをしながら会話を続ける
それを見て健康オタクの血が騒いでしまった人が約一名

「手伝ったるわ、ストレッチ」
「え?あぁ、ありがとう」
私が手伝いなんて要らなかった事を痛感するのは数十分後の話だ

「ほなまず足開いて座って」
「私体硬いから強くしないでよ」

内転筋(ももの内側)のストレッチは
開脚して座っている人の背中を押すと言う割とポピュラーではあるが
体の硬い人からすればかなり痛い厄介な部類に属する
「・・・ふざけとるんか?笑いなんて求めてへんで」

案の定、全く前に動かないの体を冗談扱いする白石

「いやいやいや、本気!めちゃめちゃ本気だから!!」
「ストレッチの意味無いやん」
「いたたたた!伸びてる!伸びてますって部長!!」
(※ストレッチを行う時の注意・・・無理をしない)

次は前後に開脚した前足の踵をもう一人が掴んで手前に引いていくと言う
これまた体の硬い人には辛いストレッチだ

「膝曲げたらあかんやろ」
「だって、無理・・・!ちょっと引っ張るの待って!」
「待たへん」
「いったたたた!」
「大腿二頭筋が伸びとるやろ〜」

こう言うのも失礼だが、
この手の事になると蔵ノ介は物凄く活き活きしている気がする

「はぁ?!どこそこ!それ以前に痛いんですけど!」
「伸びてへんの?せやったらもっと引っ張るけど」
「いや、もう良い!もう良いって!!」

鬼コーチを目の前に、痛さのあまり私は半泣きだった
まだ二つしかやっていないのに既に廃人と化している
「マネージャーやのに何でそない体硬いねん」

腰に腕をあてながら呆れ顔で尋ねる白石

「・・・生まれつき」
もはや何のボケも思い付かない

「せやったら少し楽なのにしよか・・・背中向いて」
「楽じゃなかったら殴るよ」
「威勢だけはえぇんやな」

胸筋のストレッチは私が勝手にシーソーと呼んでいる物で、
背中合わせに両腕を上げて手首を掴みながら
一人が前傾するともう一人が宙に浮くと言うやつだ。
正直これは一番楽だと思う。と言うか楽しい。

ところが

「ギャー!!蔵ノ介!持ち上げ過ぎ!!降ろして!」
「え?あぁ、そっか。身長の事忘れとったわ」
・・・この日を境に私はシーソーが嫌いになった


その後も全く反省せず
(むしろ彼のテンションは確実に上がっていた)
数種類のストレッチをしていたわけで

そうこうしているうちに
お笑いコンビが肩を並べて部室へと入って来た

「おはよーさんっ★」
「相変わらず白石は早いなぁ」
「・・・ちゅーか、そこに倒れとるのってとちゃうん」


大の字になって死んで・・・
いや、うつ伏せになっているの姿を見て疑問がる二人

「せやせや、何や昨日寝れんで早く来過ぎたらしいで」
「あー、それでこないポーズで寝とるん?」
「殺人現場みたいやな!ロープ持って来て囲んだろか!!」

「止めやー、人の女勝手に殺さんといて」

の両腕を軽々と持ち上げるとそのまま抱えて椅子の上に座らせた

「・・・はっ!ここはどこ!?」
「部室やろ、早う準備せんと朝練始まんで」
何事も無かったかのように冷静に話し掛ける白石

あれは夢だったんだろうか、と腰を上げたその時だった
ガクッとその場に座り込むに驚くユウジと小春。

「どないしたん!?」
「貧血?」

心配する二人をよそに、彼女は理解し難い一言を発した

「夢じゃなかったのかよ・・・筋肉痛が即行で来るとは・・・」
ストレッチしただけで筋肉痛ってどういう事?

自分の体に問い掛けたところで既に筋肉痛という回答が返って来ている

「??」

「ほら、立ちや
手を差し伸べて嘲笑する犯人をただ見上げながら睨む事しか出来ない

何とも憎らしい顔だ

「あちこち痛くて立てない」
「何甘えとんねん、気持ち悪いで」
コヤツは・・・!




END


>>>コメ。<<<
体操とかストレッチに関しては確実に熱くなるはずだと思って書いた話。
白石と財前にだけはパートナーを頼みたくないです(笑
ちなみにヒロインは前日の睡眠不足と疲労の所為で次の日は遅刻したそうな・・・(また怒られる



>>>モドル<<<
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