***HUMDRUM***
何になりたいんだ?
一体何をして欲しいんだ?
僕じゃない他の誰かがいいんだろ?
そんなのには興味ないけど

現実と言う名の世界は
思い通りになんて動いてくれない


HUMDRUM



部活帰りに寄り道しようとテニス部のメンバーで
地下鉄に乗り込んだ数分後に睡魔はやってきた

ダメだ、いっそ寝よう
「千歳、着いたら起こして」
「はいはい」

隣にあった確実な目覚ましをゲットし、即行で眠りにつく


それを見て向かい側の席に座っていた白石が
地下鉄の音に消されてしまいそうな位の声量で呟く

はマイペースやな」
「…確かに」

左隣りに座っていた銀さんも頷きながら納得した

「せやけど白石はそんなもかわえぇなぁ〜♪…とか思っとるんやろ?」

右隣りに座っていた小石川がからかい半分で話に加わる


「そうやけど」
「…な、何やねん!ツッコミ無しかいな!!」
「ツッコミ所無いねんもん、しゃーないやんか」

そんな話をする三人

小春とユウジはネタ帳片手に打ち合わせをしているし
謙也と金ちゃんは携帯ゲーム機に夢中だし
財前はの左に座って音楽に浸っている


この学校、本当にバラバラだ


そして今日は珍しく目覚まし時計の電池が切れてしまったようだ


本に集中していた白石に小石川が無言で肩を叩く
「ん?」

目線は変えないまま、返事だけする

「前、前見てみ!」
「今えぇとこなんやからほっといてや」

「えぇから向き!」


渋々顔を上げた先に見えた物は―


「ちょ、白石」

無言で立ち上がり向かいの席まで行き
の頬をだんだんと力を強くしながら抓る


「う…いたたたた!何!?何事?!」


顔がヒリヒリする意味が分からない
目の前に居るのは白石…?

吊革に両手をかけながら
前かがみになってを睨む白石

「な、何」

無言のまま、右を指すと肩に乗っていたのは―

「あ…千歳、寝ちゃってたんだ」


ふわふわの髪の毛が顔に当たってすぐに分かった
「あれ、ここどこ?もう着く?」
「まだやけど」


あからさまなヤキモチに小石川と(意外にも)銀さんも
その空気を確実に面白がっていた


「白石さんも妬く事ってあるんですね」

不敵な笑みを見せながら空気に入ってきた財前

「妬く?何どういうこと?」

千歳を起こさないよう目線だけ財前側に向ける

「つまり、こういう事っスわ」

空いていたの肩に頭を乗せながら白石を見据える

「…え、これのどこが」

そう言いながら再び正面を向く

「…」
あぁっ!!良く分かんないけど何となくは分かった、めっちゃ分かった!
今の白石の顔は誰が見ても不機嫌な表情だ

「ひ、光離れた方が…」
「千歳さんは良くて俺はダメなんですか?」

うわ、臆すること無いこの子!!むしろ戦闘態勢だ!!

「だ…って千歳は寝てるけど、寝て無いじゃん!」
「あ、次ですよ」

タイミング良く話をすり替えた!!
っていうかタイミングすら味方に付けちゃってるよこの子!

「千歳、千歳もう着くよ」

堂々と話す後輩に心の中でツッコミながら千歳を起こす

「あ…スマン、寝とった?」
「めっちゃ寝てた」
「起こす役が寝たらいかんな…」

目を擦りながら申し訳無さそうに話す

「…で、白石は何怒っとると?」
「財前に喧嘩売られてん」

無愛想に、端的に答える白石

「喧嘩?」
「ちゅーか、白石さん知らないんですか?
さん、副部長と付き合っとるんですよ」







「…小石川、お前!!」

「え、何!?そない鬼みたいな顔して!!何言うたん財前!!」






「…っあはは!酷いなぁ光!!可哀想じゃんイッシー!!」
「…の割にめっさ笑っとるやないですか。本当に思ってます?それ」
「思ってる思ってる!」
酸欠になると言いながら爆笑するの笑い声がホームに響く


「何笑てんねん!!お前のせいで俺白石にチャームポイントの剃り込み
トゲ柄に刈られそうになったんやで!?」
(トゲ柄って…)

サイドを抑えながら必死に訴える小石川

「器用!!めっちゃ器用それ!
ってか何で白石バリカン持ってんの?!ヤバい、苦しい」
、イッシーと付き合っとったん?」
「えぇっ!?俺知らんでその情報!」

「千歳さん天然過ぎ、謙也さん素直過ぎ」

「光強過ぎ!はー苦し…」
「何すかそれ」



一人一人は自由奔放でバラバラだけど


「飽きなくて楽しいや」
「何か言うた?」

「ううん、何でも!白石、機嫌直った?」
が俺の彼女になってくれたら直るかもな」








じゃあ、直してあげようかな!








「…ははっ、本気にしてまうやろ」
「してもいいかもよ?」







マジで?




END


>>>コメ。<<<
逆ハー読みたいですと言う素敵なコメントを頂いたので逆ハーを…(ドキドキ)
白石を弄ろう大会から小石川君弄ろう大会になってしまいましーた笑
四天の逆ハーは良い意味で本当バカっぽくて(笑)書くの楽しいです(文才は相変わらずないけど)
RESTRAINT-MODEに繋がるんだと思います。いっつも寝てるなこのヒロインは笑
冒頭4行はPINKLOOPの対訳より。



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