***Stray CatC***
優しいのはとても怖いから 泣いてしまう
貴方は とても優しいから







本当の事を言ったら 貴方は私の事どう思う?
『バカだな』って言って また私に笑ってくれる?












景吾に手を掴まれたまま、私はただ歩いた。
着いた先は景吾の部屋。





「手塚と随分仲が良いみたいだな?」



低く響く声。
始めて見た、景吾の怒ってるとこ。
怒ってる、でも辛そうな、そんな顔。



、俺は… に嫌われる様な何かをしたか?」

景吾の大きな手が、私の手を包み込んでくれる。

「何も。景吾はいつも優しいよ」

「じゃあ、そんな顔で笑うのはやめてくれ」

「???」

「泣きそうな…そんな辛そうな顔して笑うな」

「……私、そんな顔してるの?」

「自覚ないのか?」

「う…ん」


景吾が、そっと私を抱きしめてくれる。
微かに香る景吾の匂いが心地良い。
この瞬間が、私は一番好き










『好きなんだ、











ふと、手塚君の事を思い出した。
身体が強張っていくのが分かる。





?どうした」

「今日は帰る」

「そうか」

「ごめんなさい」

「謝ることじゃない、そうだ車―――」

「歩いて…帰りたいの」

「分かった。じゃあそこまで」








私って最低。景吾に抱き締められてる時に
他の男の人―手塚君―の事考えるなんて嫌な女。
私は景吾が好きで、手塚君の事が好きな訳じゃない。



呪文の様に繰り返し唱えた



景吾が好き、景吾が好き、景吾が好き――――















翌日



昨日の返事をする為に、私は手塚君を呼び出した。



「手塚君、話があるの」

「ああ、俺も話があった」



また屋上に来てた。
昨日の事が蘇る。



『好きなんだ、




頭の中をグルグルと巡って、離れない言葉。






「あのね、話ってゆうのは昨日の事なんだけど…
その…私は景吾がす―――」





手塚君の低い、でも心地よく響く声が
私の言葉を遮った。


「何?」

「人の気持ちは変わるものだ」

「だから?」

の、跡部への想いも変わるかもしれない」

「私は変わらないよ」

「とにかく、その返事はまだ聞かない」

「ちょっと…そんなの困る」

「俺を嫌いだと言うならキッパリ諦める。
 でも、そうじゃないなら俺は諦めない」

「なッ…」

「嫌いだって言えばいいだろ?嘘でも構わない」

「そんな事…」

「言えない?なら俺は諦めない、いや諦められない」

「手塚君」

「そんな簡単な気持ちで告白したんじゃない」





手塚君はそのまま重いドアを開けて行ってしまって。
私は結局、言いたい事を何一つと言えず、その場に座り込んだ。





呪文の様に繰り返す
私は景吾が好き、景吾が好き―――



涙が頬を伝った。
泣いてる、なんで私泣いてるの?



景吾の声が聞きたかった。
ポケットから携帯を取り出した。








私は景吾が好き。この想いが変わるはずないのに凄く不安になる。




逢えない時 貴方は何を考え、何を思っているの





―――後書き
手塚部長が……強引だな〜。押せ押せ!!
見事な三角関係になってれば良いな?
なってる?なってない?


>>>感想<<<
アップめちゃめちゃ遅れました事を深くお詫び申し上げます(泣
ブン本忙しくて・・・姉ちゃん共々一時期凄く色々ありまして・・・
いや、ただ単に原稿原稿原稿。。。って感じで(現在進行形也。
三角関係・・・だよねぇ、もうドロドロ(ぇ)


>>>モドル<<<
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