***擬似デート***
”一日だけカップルが体験できる擬似デート”
仮想現実・・・そんなのが流行る時代になってしまった




愛って何ですか




擬似デート



「昨日デートしてさぁ」
「私も私もー!」
「やっぱ相手がカッコいいと世間の目って変わってくるよね!」
「そんなカッコよかったのー?いいなぁー!」


所詮女も男に餓えてるって話なのか
世間ではこんな会話が増えてきた

”擬似デート”

登録している相手の都合が良ければ一日だけ彼女(彼氏)気分が
味わえるという夢のような企画をビジネスとして成り立ててる


そんな時代に生まれてきたのかと思うと情けなくなる



最近本当のカップルがどれなのかすら分からない
現に自分の彼氏も登録しているのかもしれない
むしろ最近は本当に怪しくて仕方が無い


そんな風に思うとキリが無くなる。不眠症も酷くなる一方だし。
だからもう別れようと思って今日は終止符を打ちに来た




「ごめん、待った?」
「いや、大丈夫」
「あのさ、今日は言いたいことがあって」
「偶然やね、今日は珍しくこっちも言いたい事が―」
「とりあえずどっか店入ろっか」


世間の目が私達をどっちのパターンで見ているのか
むしろ”擬似”の方で見られてる人が圧倒的に多かったらと思うと
一刻も早くどこか静かな場所に移動したかった―


私はそんな部類に入ってないのに






「いらっしゃいませ、二名様ですね」
「はい」
「お手持ちのプリクラは御座いましたでしょうか?」
「・・・はい?」
何だこの喫茶店、プリクラ必須なの?
え、こんな変な店いやだよ・・・私選べばよかったよ。ずっと下向いてなければ…
「ほい、これでえぇか?」
「はい、有難う御座います。二名様入りまーす」
「いらっしゃいませー!」

・・・????(混乱
「ねぇ、ねぇちょっとちょっと」
「何?」
「何?じゃなくてこの喫茶店、おかしいよ」
「あれ、来たこと無かったんか?」
「来るわけないじゃん!プリクラ見せるとか変な喫茶店にさ!!」
「せかせか(笑)せやったらビックリするわなぁ」
「え、侑士は来たことあるんだ」
「ん?何のことかいな」
―こいつこんなところでとぼけたところでバレバレやがな!!
やっぱ”擬似デート”してたのね、最近どーりで気前良くなったと・・・
「ご注文は」
「えーと・・・」
―メニュー・・・あれ、メニューは?
「アイスティー二つ」
「へ!?」
―何勝手に注文してんだよ!
「アイスティーお二つですね、かしこまりました」
―あぁぁぁぁぁ・・・
「ちょっと、自分何も言ってないんですけど」
「どのみちアイスティーやろ?」
「そんなことないもん!メニューによっては・・・」
「メニューなぁ・・・つかこの店メニュー無いねん」
「・・・・・・はぁ!?ますます意味分からない!!」
「この店だんだん人気無くなってきてなぁ」
―そりゃメニュー無いしプリ見せろって言われちゃあ
変な店としてピックアップされる以外使われんだろうさ
「確かに人いないけど・・・でも何でアイスティーあるって分かったの」
「まぁ・・・」
まぁ何!!!まぁの後は何!!!!
「それより侑士、話したいことって何」
「何、怒っとる?」
「いいえ別に」
―怒ってるに決まってんじゃん!何なんだよ!愛って何なの!!

「アイスティー、お待たせ致しました」


「・・・え?これ何」
「アイスティー。」

「以上でご注文は―」
「あ、はい」
「それではどうぞごゆっくり―」




・・・愛すっちゃ?何これホント意味わかんない。語尾パクり?
「何でジョッキで来るのこれ・・・てかロゴに愛すっちゃって・・・何」
「分からんの?アイスティー=愛すティー=愛す茶=愛すっちゃって」
「分かんないって!!!!」
―ほんっとこの喫茶店おかしい!!!何ここ!?ダジャレ喫茶?!
「あのさぁやっぱりこっちから話してもいい!?」
「とりあえず落ち着きぃや」
「えぇとさぁ!自分達もう別れよう」
「は?」
―スッキリ++
「何かもうあれあるじゃん”擬似デート”!!侑士絶対あれに登録してるでしょ!」
「何言うてんねん・・・」
「じゃないとこんなとこ一人で来るわけないじゃん!白状しろ!!」
「あんなぁ
「もう分かんない!本当のカップルとか本当の愛とか―――・・・」

「お客様―」


「―っ!!///」


「店員サンどうもご迷惑かけました」
「いえ、安心しました。ごゆっくりどうぞ―」

「店員の目の前で普通キスする!?あーもう知らない私知らない」
「まぁまぁ。今度はこっちが話してもえぇか?」
「・・・」
「まずが考えとった全ての事柄を排除した上で聞いて欲しいんやけどな」
―出来るか!そんなこと
「俺は”擬似デート”には登録してへんからな?」
―信じられないっつーの
「ま確かに勧誘とか色々来るのは事実やけど」
―ほらみろ
”擬似デート”について詳しく知らんやろ」
「・・・」
「あんなぁ、あのシステムは”一日カップルを味わえる”っていうことやねん」
「それは私だって知ってるよ」
「せやから”一日経ったらもう二度とカップルにはなれない”っていうことやんか」
「うん(何かただ言い方変えただけで同じこと言ってんじゃん」
「あのシステム何点か注意があってそれ破ると永久に登録出来なくなってんねん」
「えぇ!そうなんだ」
「簡単なことやねんけど『その日のことを”記録”に残さない』ってことと
『二度と同じ人とはデート出来ない』ってことなんやけど」
「へぇー・・・」
「記録ってことは写メやプリクラも同じことやで。記憶に残るんは仕方ないけどな」
「なるほど・・・でもそれってやっぱ私にはバレない良い注意じゃん」
「・・・何でそうネガティブにネガティブに行くかなぁ」
「もう後の祭だもん」
「まぁ分かって欲しいのはとは一日の付き合いじゃないってわけや」
―そりゃそうでしょうよ。何回も会ってるし
「で」
「この喫茶はちなみに”擬似カップル”以外の”本当のカップル”だけが入れる喫茶なわけで」
「あ それでプリクラか」
「せや。お前と写ってたやつを見せたってわけ」
「だから何でそんなこと知ってるの」
「そんなん、口コミに決まっとるやんか。友達いないとでも思ってたん?」
「いや、そう言うわけでは・・・」
「まぁ”擬似カップル”のせいでこの喫茶が使われなくなったのは事実やけど・・・。」
「で、結局?」
「本当の彼女がいるヤツは登録出来ないっちゅーことや!分かったか?」
「・・・何かこじつけっぽいな」
「でもそれらほんまやで?確かに良い金稼ぎやけどな(笑」
「だったら浮気とか・・・てゆーか本当の彼女何人もいたらそれはそれで嫌だよ?」
「マジかい。せやけどそれって一途に愛されとる証拠やなぁ。分かった、話すわ」
―今更そんなこと言われたってな



「このアイスティーな、実は凄いアイスティーで」
「え?どこが。普通のアイスティーだよ」
「ここのロゴ」
「あぁ、愛すっちゃね・・・」
「本当に愛し合ってるカップルにだけ浮き出るロゴやねん」
「まっさかぁ!そんな出来すぎた話(苦笑」
「ここの喫茶店、頭がめっちゃ優れてる人達の店でな
その試験品として作られたのがこのジョッキなんやて」
「そんな人達いたら店なんて出してないんじゃないの?」
「信じる信じないはの勝手やけど、このジョッキで分かるんやて。」
「両想いってことが?」
「そーゆーこと。」
「へぇー。」
「せやから文字浮き出てこんかったらどないしようかと」
「・・・」
―何だよ、そんな出来すぎた話、絶対信じないぞ
「なぁ前言撤回してくれへん?」
「へ」
「どーしてもが必要やねん」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ(溜息」
何、本当に取り越し苦労だったの?
「私、”擬似”システム作った人一生怨むわ」
「?」
「だって危うく愛を忘れるところだったから」

「ゴメンね侑士」


「怒ってんのも全部可愛くてしゃあないわ」



「何でそんな直球なのかね・・・いつも」
「こんなん、今までずっと言ってたやないか」
「そうだけど(笑」












ちなみにそこが”喫茶店”ではなく”研究所”だと分かったのは
建物から出た後の話になる―


”愛研究所〜擬似愛撲滅プロジェクト〜”



「この前いきなり白衣の兄ちゃんに捕まったからビックリしたけどな」
「でも何で捕まったんだろう?」
「携帯にとのプリクラ貼ってたからやないの」
「あぁそっか!それでとりあえず的絞れるもんね」
「彼女には最後まで内緒にしていて下さいって言われて」
「なるほど」
「つまり口コミとか全部嘘な」
「え!!」
「アイスティーも実験のお礼やったし(笑」
「だからメニュー表なかったんだ・・・」
「しかし大変やった・・・嘘なんてついた事無かったからな。
ま、どんどんこういうカップルが広まっていけば”擬似デート”も無くなるやろv」
「うん!」
「久々に手でもつないでこか?」
「やだよ恥ずかしい」
「えぇの!!本当のカップルやもん」
「///ったくそういうことだけは上手いんだから・・・
あ、そう言えば何で最近金回りいいのー」
「んなこと、臨時収入が度重なっただけやんかー」
「・・・そんな単純な事のために自分は・・・」
「何?」
「何でも無い」











この”擬似デート”は一時期、爆発的なブームを起こしたが
愛研究所の研究が進み、そちらの研究がだんだんと注目されていった事と
”人間不信”という現象が社会的問題にまでも進んでしまったために
忽然と姿を消す運命にあった―



その事実がまさか自分達を筆頭に起っていく事をこの二人はまだ知る由もない






>>>後書き(っていうより言い訳<<<
初めて忍足で夢書いてみた・・・・関西弁が思いの外わかんない(orz
なんちゃって関西弁でごめんなさい↓↓(マジで)
しかもちょっと世に奇妙風味で(ぇ)っていうか和ワールド勃発(笑
難しいな。やっぱ駄文だな(死去 書けませんマジ。スミマセン↓
本当妄想って恐いな(爆)突発的デス。



>>>モドル<<<
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