***予定のない日曜の朝***
あ、今日日曜だったっけ。


予定のない日曜の朝


学校が休みだって言うのに
勘違いして早起きした日は軽く悔しいもので


でも何もしないで過ごす日曜はあっという間で

すぐまた月曜が来る…気がするのは俺だけか?



ま、良いや。二度寝でもしよ






ピーンポーン





…誰じゃい、こんな朝っぱらから






ピンポンピンポーン



「って、誰も居ないん?!」
















「おはよ!雅治」
…随分と朝早いのぉ。夜型の俺に対する嫌がらせか?」
「め、滅相も御座いません…って、威圧されて変にかしこまっちゃったじゃん」
「…ところで用件は?」
「やっぱ理由言わないとダメだよね〜…えっと…」


、理由黙秘なのにわざわざ俺の家まで来たんか?


「入る?」
「え、いいの!?」
「いいの・・・って、じゃあ一体何しに来たん?」
「それはやっぱり雅治に会いたいから?うん…」


「そういう事は疑問形じゃなくて肯定して言いんしゃい」



「いた!デコピンしないでよ」
「悔しかったらもうちょっと背伸ばせば…」




―忘れとった此処玄関だった…
普通にご近所のおばさん方見とるし…


、質疑応答文句諸々全部聞くからとりあえず中入り」
「…変なこと考えてない?」
「考えとらんて!!」

「それじゃあおじゃましまーす!」


「何か誰も居ないみたいだしそんな大声出さんで良いって」
「誰も居ないの?」
「らしいの」



「ちょっと俺着替えてくるからそこ座っとって」
「あ、うん。座ってる…」



―ったく、日曜なんだからもう少し遅めに家来たって良いのに…
…朝の9時?天気も良いし。寝てない所為かこの天気もムカつく。








「あ、家着だから適当だけど気にしないで」
「雅治」
「ん?」
「実は…」

あー…どうしようどうしよう。
何でまた家着のくせにそんなカッコ良いんだよ本当…(のろ気
っていうかそんな見られると言葉に詰まっちゃうよ。
出来ることなら後ろ向きで話し…

「うわっ!?」

「スマン、隣座られんのそんな嫌だった?」

「ご、ゴメンどうもその顔を見ると言葉に詰まっちゃって」
「人間離れしとる?笑」
「まぁある意味してるよ…そんな綺麗な顔してるから皆騙される」
「大した騙しとらんて。それは、の錯覚」
「いや、そう思ってること自体詐欺師だよ」
「そか?あのさ、来て早々申し訳無いけどちょっと眠いから寝とって良い?」
「ゴメンね朝早くから来ちゃって…うん、良いよ寝てて」
「誰か帰ってきたら起こしてくれんか?部屋行かんと」
「分かった!じゃあさー…」


―もう聞こえないくらいの声で言おう。
いや、むしろ聞こえる声でなんて恥ずかしくて言えない



「私の膝で良ければ使って良いよ」






「何か言った?」
「いやぁ別に!!独り言!!///」

どうしよう私今かなーりテンパってる
思考回路はショート寸前…むしろショートしちゃってる


「ま、雅治!?」
「照れてるも可愛いの。オヤスミ」




―こいつ、絶対前世はルパンだ。ルパン以外考えられない
あと地獄耳。絶対地獄耳。

「落書きしようかな…」

いっそルパンっぽいヒゲでも書いてやろうか 笑



「…何かさ、ちょっと女の子と話してるだけでヤキモチ妬いちゃって
結局一人で怒って帰っちゃって…私ってもうかなり子供だよね!アハハ…」



「こんな普通の会話をしようっていざ面と向かった時に
話して良いのかなとかつまんなくて楽しくなかったら嫌じゃないかなとか
そういう心の方が優先されちゃって…それで言葉に詰まっちゃうんだろうね、私。」




午前10時半。一人雑談継続中




「それにテニスが出来るわけでもないし雅治みたいに顔良くないだろうし…さ」






でも胸張って言えることは―







ピーンポーン







「あ…っと、雅治起きて!!帰ってきたみたいだよ」
「ん…あー良く寝た」
「良く寝たって一時間位しか寝てないけどね」
「充分。悪いけど俺の部屋行って」
「良いよ良いよ!迷惑だろうし雅治あまり寝てないみたいだし帰るよ」
「いいから」



…その眼で睨まれる度に『刃向かったら殺される』と思うのは私だけでしょうか。
うーん、ここだけは誰かに同意を求めたい。






バタン



「私の部屋より綺麗だ…何か自分、女として失格だな」



…ジャンプとか中学生が好むあの手の本とか無いのかなー
あの手の本に関してはネタにしかならないけど





「大抵可愛い中学生はベッドの下とかに隠してたり…」



ガチャッ




「…何しとるん」




ゴツッ


「ったぁ〜〜;;
「大丈夫か?」



「すみません仁王君」
「何か柳生みたいな話し方やのぉ」
「ちょっと面白い本ないかなぁって色々探してました」
「それより頭、コブになっとらんか?」

「え」




意外に髪サラサラしとる」
「意外にって言わないでよ、凹むから」
「スマンスマン」



―あ、笑った



「笑えるんだね」
「それは失礼じゃろ」
「本当のことだもん、仕方ないー」
「序でに言っておくけどが探してたような面白い本は
生憎俺の部屋では取り扱ってないんよ」
「嘘!?」
「嘘だと思うならこの部屋全部探して下さい」
「いや、結構です…すいませんでした…」


―私謝ってばっかりだな…



午前11時。本日のペテンショー開催


「気、遣わなくて良いから」
「へ?」
が話してることだったら何でも聞くきに、ただ話す時はちゃんと眼見て話してくれんか?」
「ど、どうしたの急に」
「それに俺が心許しても良いなんて思えとるんよ?は子供じゃない」
「…ま、まさか!!」




”たぬき寝入り”






その六文字が間違い無く脳裏に過ぎった




結局私はずっと騙されてたらしい





ずっと言えなかったヤキモチ
話すの躊躇ってたありふれてる話
雅治を好きだって気持ち。



これを言うために今日ここに来てるのに
言う前からもう既に騙されてて
自分が寝てたらきっとカミングアウトするだろうという自信だけで
それと言ったトリックも使わず
相手を思う壺にはめてしまうあなたは



「やっぱりルパン」



「ルパン?」




「前世の話…もー、疲れた!」
「一緒に寝る?」



「バカ」




午後2時。出掛けることになった



明日からまた学校始まって
雅治は部活忙しくて
私は私で忙しくて

けど忙しいからこういう日が嬉しいのかな


のんびりして
急な予定作れてさ



「そう言えばさっき何か言いそびれてなかった?」
「あぁ、あれね…別に大したことじゃないんだけど」

「そうなん?」





「うん、ちょっと雅治が好きだって言いたかっただけだから」


「ふーん…ん?!ちょっと待ちんしゃい!」
「え!?ななな何、私何か悪いこと言った?!ゴメ―」





謝る言葉は口の中
顔を胸の中に埋まらせて
平静を装うことが出来るようになるまで
黙る外無かった




、顔上げれる?」
「…もう好きにして下さい」


「そういうとこ、大事にしていきたいのぉ」



「いや、二度と言わないことにする」




そんなこんなで今日もどうにか明日に続いてる










日曜日は発展の日。これから当分そうなりそうだ。





コメ。

半年以上ぶりに書いた夢が何故か仁王(笑
もうブランクって痛い。そう痛感した今日この頃(痛…
IMAGESONGはつばきの予定のない日曜の朝。
ヒロインと仁王は同じ学年のクラス違いらしいです(関連付け



>>>モドル<<<
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送