***苦手克服***
はい、これ。

そう言って差し出されたのは英語の問題集。


苦手克服

「何?」
「何?じゃなくて英語」
「え、俺に?」
「赤也の他に誰もいないでしょ」


可愛くねぇヤツ。俺の弱点ばっか見つけやがって

「それだからお前男出来ねぇんだよ」
「う、うるさいなぁ!大きなお世話です!!」
「図星?」
「知らない!」

その皮肉っぽい笑い方が本当ムカつくわ〜!!


「大体ね、隣の席になってから英語の時間
ずっと私がサポートしてるじゃない?そろそろ集中したいんですけど」
「いや、の方が勝手に手伝ってんだろ?!俺悪くねぇし!!」
「あー!!もう!とにかく私図書委員だから放課後!図書室!!」


・・・そう言い逃げしては教室を出て行った。
帰りのHRが終わってちょっとしてからだったっけ?

―つかうるせぇ!で、言い逃げされたのが一番ムカつく!!




言い逃げされたままで帰るのも逆に負けた気がして嫌だった俺は
仕方なく、本当仕方なく図書室に向かうことにした。

しっかし、図書室なんていつぶりだぁ?





ガラガラ





「いらっしゃい、赤点バカ」
「お前、いきなり喧嘩売ってんじゃねぇ・・・!!」


「図書室ではお静かに願いまーす」

ちっくしょー腹立つ!!




それから毎週決まった曜日だけ
俺はとの勉強会に付き合わされて
気が付けば次の席替えシーズンが来ていた。

「やっとと離れられるな」
「赤也と離れるから英語に集中出来るわ〜!」

って、最初はお互い言ってたけど。
まぁその時は本当に清々したって思ってはいた。
思ってたけど―



席替えがあると不思議なもので
あんなに仲良く話してた人と全然話さなくなったりして
結局話せなくなってるって言うオチが待ってる時もある。

俺の場合それに良く当てはまる

普段からあまり女子と仲良くなろうとするタイプでも無ぇし。

だからとの勉強会も自然と無くなった


まぁ、普通だよな。



普通なんだけど



図書室だって素通りで済むんだけど





何か物足りないんだよな、何か―






xxx
勉強会が無くなって、席が替わってから1ヶ月が経った。
赤也とも話す機会無くなっちゃったなぁー。
まぁ別に赤也とそれほどまでして話したいって欲は無いから別に良いんだけど


逆に1ヶ月前まで何であんなに仲良かったのかが不思議なくらいだよ





放課後、図書当番。今日はやけに人が少ないなぁ。
ま、ゆっくり本読めるから別に良いんだけどさ。




あまりにも静か過ぎるから本に集中し過ぎて気が付けば閉館時間。
「あ、閉館時間でーす。」

閉館の音楽を鳴らして、本の整理して帰・・・



ガラガラ


「すいません、もう閉館時間なんですけど・・・」
それとも忘れ物か何か取りに来たのかな


「あ」





久々のツーショットーっと。何か緊張するな
「ど、どうしたの?忘れ物?」



「いや、別に何か忘れたわけじゃ無くてさ」
「だったら何?もう閉館なんだけど・・・」


「俺ら、席一緒だった頃色々話してたじゃん?」
「う?うん。話してたよ?」
「けど席替えしてから全然話さなくなって」
「そうなんだよねーやっぱ席替わっちゃうときっかけが無いからね」
「それでさ」
「何?」


「授業以外での隣に居ることって出来ねぇかなって思って」

「授業以外で私の・・・ん?授業以外???」
「だから」





何があったのか覚えてないって言ったら嘘になるけど
確か視界が真っ暗になったんだよ。で、頭の上から声が聞こえたんだよ。確か。




の男に立候補するって言ったんだよ!!」





「えーーーー!?そんなの言ってなかったよー??」
「話の脈絡的に先に気付けよバカ」
「そんなこと言うなら最初から言えばいいじゃーん!!」





「って言うか私、赤也嫌いじゃないよ」


「嫌いじゃねぇって好きでもねぇってことじゃ・・・」


「じゃあ好き」

「・・・お前率直過ぎ」



と言うわけで私の図書委員任期が終わるまでは
赤也の図書室通いも続くらしい。




コメ。

えーと私の場合もそれに良く当てはまります(爆
隣になった時はめっちゃ仲良くなるのに席離れると話さなくなるっていうね。
多分人見知りが激しいんです。いや、確実に(何
赤也とブン太の口調がどうしても似てしまいます。ドンマイ(コラ



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