***入学祭り***
面白い事がある
それは年に一度のビッグイベントのような
面倒な掃除のような



入学祭り


二年から三年になるこの日
一番楽な立場から面倒な最高学年になるこの日

クラス替えも無い、特に変化の無いこの日

私は面白くて仕方がなかった


性格が悪いと思われても仕方が無い

だって

人の不幸を楽しんでるんだから



「ちょっと、
「んー?何?」
「あんたねぇ・・・顔に出てるから」
「えぇ?!一体何が?」
「幸せと意地悪いのが混じった表情が!」

・・・私どんな顔してるんだ今


「それは友達として引く顔?」
「そうだね、頭のキレが良い友達限定でだけどね」
「ひっどー!」


「あはは!あ、ほら来たよ!の面白がってる相手!!」
「言っちゃダメだって、頭キレ過ぎるんだからあの人」
「確かに!本当、彼はどこまで先の事考えてるのやら」


面白がってた矛先は一人の男子

むしろ無くしたら嫌だなぁって思う間柄だ


「…あれっ」


しかし物凄い険しい顔でガン見されると硬直する

「笑ってたじゃろ、人の不幸を…」


「わ、笑ってません」

このテンションで問われると肯定なんて確実に無理だ


「仁王君、この子思いっ切り面白がってたよ!
じゃ、お邪魔虫は退散しまーす!!また明日ね〜」


「教えてくれて、ありがとう。」

「あ、ちょっ…!!」

友達に売られるわ逃げられないよう腕掴まれてるわ





誰を信用すれば良いんですか



「…その腕離してくれませんか」
「嫌だ。離したら逃げるからのぉ。」
「う…」



為す術無し

『あーっ!仁王先輩見つけた!!』

『先輩ー!!』
「やっば…」

「ほら、先輩行ってあげないと!」

ダメだ、また笑ってしまいそう


「良いからお前も来い!」
「はい?」

「逃げる!!」
「逃げるって…!?」









xxx

全国区の運動部と対等に走るともなると
たった数百メートルの距離が
何キロも走った後みたいに感じる


、喋れる?…無理か」
「わ、分かる…んなら話し掛けないで…」

気管が悲鳴をあげてるこの状態で何が話せるって…


「じゃあそうだったら頷いて、
違ったら首振る事位は出来るじゃろ?」


黙って頷く


「彼女おるって言えない立場を面白がって影で笑ってた」


その通り。
この日は寄って来る後輩が多いからって
わざと何も言わないでやり過ごそうとする雅治を見て
”モテる男って辛いねぇ〜”なんて笑ってたのは事実



「フォローとか無いん?」


無い無い。
変に関わって出て行ったところで
あんな大人数相手に喧嘩は売れないし



「良いよ、今なら誰もいないから慰めてあげる」
「俺に良くそんな口聞けるのう」
「え…」

体内はまだ酸欠だ
ここは高山かって位酸素が薄く感じる


なのに口を封じるとは殺人行為に匹敵する





「あ、仁王がイチャついてるー」
「良いんスか?こんな無防備な場所で」











「べ、別に何もしとらんし」
「めっ、目にゴミが入っちゃっただけだし」

「おもしろー!」
ムカッ
「…ブン太、ツラ貸して貰おうじゃないの」
「あはは、丸井先輩喧嘩売られてますよ」
「は?!お前も同罪だろ?
つか女からの喧嘩なんて買えるわけねーし」
「ふーん、さては負けを認めたね」
「いや、認めて無いし!!そこまで言うなら買って…」

「あ、マズいっスよ先輩!見つかった!!」
「マジ!?うわーもう最悪だ今日!
、お前覚えてろよ!!」







ケラケラ




「性格悪ー。」
「そんな人を傍に置いてるのはどこの誰でしょう?」
「フッ…だから俺、が好きなんじゃな」


「な、何急に」


「もっと賭け上手くならんと勝負にならんわ」
「…私雅治嫌ーい」
「お好きにどうぞ」


結局どんだけ面白がってたって
嫌いって言ったって

有利な方向に持って行かれる



ペテン師め。




「でも面白かったけどね」
「俺も自分でそう思う」




そして時折出す人間らしさに
私はきっと惚れ込んでると思う




「…静かになったみたいだし、帰るか」
「そだね」




END


コメ。
超久々の仁王夢。仁王になってるか?!
方言が前にもまして分からなくなってる…(性格も…orz
入学式の日、こんなカッコ良い先輩見つけたら
絶対注目の的になるだろうと思って書いてみた(妄想




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