***Human-Gift***
沢山貰っても
答えは一つしかない


Human-Gift


一年に一度、自分が主役になる日

…カッコ良く言えば。


現実は一歳年を取るだけだ。


だから別に誰にどうして欲しいわけでも無い

ただ

「おはよー千歳」
「あ、おはよう…」
「どないしたん、朝から元気無・・・」

下駄箱には箱の山。

箱と言ってもカラフルな物ばかりで。

「せやった!今日誕生日やったっけ?」
「一体どこから情報が…」
「白石、見てみぃこのプレゼントの量!」
「やっぱりなぁ、そうやと思て…ほい」

手に渡されたのは数枚の紙袋。

「必要やろ?」
「準備えぇなぁ」
「無駄の無い性格やからな、俺今日日直やから行くわ」


「…今日一日憂鬱ばい」
「羨ましい悩みやなぁ」








自分のどこが良いのか分からない
そのままの自分を出して生きてきて
ばってん、その場合必ず波長が合わん人も出て来る


なのにそう言う人物は少ないらしい。


「千歳君!誕生日おめでとうー!」
「ありがとう」

こうやって笑いながら貰うのがいかんのかな?


それに祝って欲しい相手からはまだ連絡すら無か。


「魔法の袋やな、明らか入れる量の限度超えとる」
「参ったな…白石もこげな感じで?」
「何でか知らへんけどぎょーさん貰て困ったのは確かやで」
「そっか。」

「あ、白石。イケメン二人が揃って歩いてたら女子倒れちゃうよ〜?」
「よう言うわ、そのうちの一人と付き合うてんのは誰やねん」
「あはは…まぁね。うわ、凄っ!その袋何!?」
「誕生日プレゼント」
「そっかー。誕生日だったっけ。」
の返しはあっ気なかった
「そろそろ次の授業始まるね、じゃっ!」

「…誕生日なんて別に祝って貰おうとは思わんけど」
「自分の女には祝って欲しいって?」


「ワガママばいね」
「いや、普通せやろ。まぁ、諦めん方がえぇかも」
「…?」

その時普通に流していた白石の一言が
後々重要になるなんてまだ知る由も無かった


xxx


新着メール1件


今日一緒に帰れるかなぁ?
いつものとこで待ってるね。




Re:

よかよ、それじゃあ放課後。


―良かったぁー、予定無くて。
こんなメール見るの緊張したの初めてだよ。



xxx
そんなメールを送っていたのももう三時間前の話で
あっという間に放課後になった。


いつものとこ
何の変哲も無い自転車置き場のことだけど
携帯で打つのが面倒だった為
そう打ってたらいつの間にか伝わるようになった


「スマン、待った?」
「ううん全然!あ、私今日自転車持って来て無いんだ」
「じゃあ後ろ乗って」
「良いの?」
「まぁ、バレんように乗ればよかね」


二人乗りで向かった先は見晴らしの良い小さな公園

ここで見た夕焼けが多分、人生の中で一番綺麗だった。

・・・それにしても凄い荷物だ。
籠に入りきらない分は私が肩に背負ってるし…。
今にも落ちそうなほど入ってるプレゼントを見て
この人本当に人気者だなぁと納得してしまう。


「話って?」

ベンチに座りながら先に切り出したのは千里の方だ

「うん、あの…本当、数え切れないほどプレゼント貰って
色んな人に祝って貰った後に言うのもあれなんだけど…」



一息ついて改める


「誕生日おめでとう。
あとこれも大した物じゃ無いんだけど…返品不可で!」











あ、あれっ…?何でポカーンとしちゃってるんだ?
まさか呆れて物も言えない状態?!




「…ありがとう」
「ど、どういたしまして!ビックリした…急に黙るんだもん!
その笑顔になるまでの間は何だったんですかね」



「本当に祝って欲しい相手から言われるって
こげな嬉しいことだと思わんくて。」


「千…」
「女子は俺のどこがよかなんばいね?」
「本当に分かってないの?私が言うのも惚気になるけど
カッコ良いくせに自分では一切そう思って無くて
皆に笑顔で答えて、優しいし心も広くて何でも分かっちゃうしー…」
「あはは、それ本気で言っとんの?」
「ほ、本気だよ!全く。とにかく皆の憧れなんだよ、千里は」

「憧れ?…俺が?」
「そう言うところが良いの!!
もう、これ以上好きになったら別れられないから言わないで」



「―だったらもっと言う」
抱き締めながらそう話し掛ける。

「分かってないんだから言えないじゃん」
「意地悪たい、。」
「たまには私だって優勢になるよ?」
「じゃあその勢いでもくれたりする?」
「まぁ…少しね?少しなら…」



公園全体が橙に染まった
やっぱり夕焼け見るならベストポジションだ





「歳取って改めてした感想は?」
「んー…分からんからもう一回」
「えぇっ!?そう来る?」

「誕生日だし」
「そこで誕生日使うのか…私で良ければ好きなだけどうぞ」
頭良いって言うかズル賢いと言うか…。





夕焼けがいつもより赤い気がした





END


コメ。
誕生日ネタ。短いです(笑)誕生日知らないけどね!(あ
千歳の誕生日が冬の場合どうしよう(笑
まぁ、大阪は雪あまり降らないから冬でもどうにかイケるでしょう!(えー
千歳の性格を嫌う人は滅多にいないと思います(何



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