***WhiteSnow&...***
気付かないうちに反則を使う
天性の才能だ

WhiteSnow&...



「リンリン?」
「そう、この人キュンってするフレーズをネタにするの」

「それお笑いって言ってえぇの?」
「さ、流石関西…コメントが辛口だね…
いや、でもさキュンて来るかと思ったらオチがあったりとか」

私何必死に肩持ってるんだろう
「せやけどちょっと引く位の台詞言えばえぇんやろ?」
「・・・まぁ、ベタな感じのフレーズとか。そういう事だけど」
お笑いに関して厳し過ぎだよ

と、確認すると一瞬考えてすぐに投げかけた


「じゃあ合うてたらリンリンな!」
「…合ってたらね」
そんな一瞬で考えた台詞なんてドキドキするわけが―

向かい合って話していた相手が気付けば後ろに。
肩の上に腕を乗せて凭れ掛かる

って言うかさり気なく抱き締めてるよねそれ

すぐ横を向くとそこには顔があるわけで。

既に照れそうだったから前向いたままだったけど。


ミイラ男は囁く






『甘い言葉なんて思いつかへんから、
直球に”好き”って伝えたらあかんかな?』






「…ちょっ反則!」
「え、反則なんてあるん!?」
「いや何て言うか…顔見ないでね・・・今赤面中だから!!」
「リンリンと赤面はちゃうんや、難しいなぁ」


私の中でさっきの台詞はリンリン通り越した気がする
素直にカミングアウトした後に好きとか言うのはズルい。
油断させておいての告白は効く。



ズルい=反則


そう解釈したらしく思わず言葉が出てしまった

「止めや止め〜。、右向いて」
「やだ。蔵ノ介いるもん。照れる。」
「片言やん。照れてもえぇから向きやぁ」
「…無理。」
大体もう照れてる


そしてすっかり左を警戒するのを忘れていた。
包帯捲いた手が強引に右を向かせる









「俺不器用やから回りくどいこと出来へんねん
が一番分かっとるやろ、それ」

「…左手使うなんて卑怯だ」

まだ唇に残ってる温もりを消そうと
必死に指で抑える

「手助けやろ?利き手の」

そう笑って言いながら
そのままベッドに倒れ込んだ

私は色々思い出しては照れ
体育座りしたままベッドの下で俯く。



そして約二分後、意を決した



すくっ




「…」
立って後ろを向くと満足したのか疲れたのか
蔵ノ介は両腕を枕にして仰向けに目を瞑っていた





それは都合が良かった



気付かれないよう静かに跨る

「…これじゃあ白雪姫だったら王子とお姫様が逆だよ」


ふかふかの布団にバランスを持って行かれそうになりながらも
どうにか安定した。


よーし、白石王子を起こしてあげようじゃん

それにしても私がもしお姫様だったら
さぞかし活発なキャラに違いない。




要は不向きだってことだ。





「王子様、起きる時間ですよー」
何て、勝手に唇重ねた後に冗談っぽく小声で言ってみる

「…気付かれたらマズいから早くずらかろう」


姫、姫がそないな言葉使たらあきませんわ」

大変だ、恐い王子が起きてしまった。

「わ、待って起きるの早い!」
「起きろ言うたの誰やろ?」

後頭部にあった腕が背中を押す
「ゆ、夢だよそれ!ダメだってバランス崩す!!」
「崩す為に押しとるんやから崩れてえぇんやで」
「だって崩れたら蔵ノ介潰しちゃうし!」


グラッ


「わーっ、ごめん!あれ?大丈夫?」
顔が見えない。
今の私は完全に布団と会話してる

って言うか・・・何やってるんだ私達

「ホンマ、この体勢やったら逆やろ」

良かった、生きてた。



「大丈夫?肘とか当たってない?」

顔を覗き込みながら髪を上げて確認する
―ホ。どうやら大丈夫そうだ


「あ」


目が合ってしまった。
ヤバい。真っ直ぐな瞳に吸い込まれる



視線をそらす
「手、退けてくれないと離れられないよ」
「行かんといて」
「え?」


「離れんといてくれ言うてるんや」




「…ワガママな王子だ」
「人のこととやかく言えんやろ」
「すいません・・・。」



背中にあった手が顔を掴む
顔と顔との距離が5cm位しか無い


「ま、まじまじと見てどうしたんですか」
ブサイクとでも言ったら殴るぞ

「別に。ただ俺好みの顔やなぁって思っただけ」
「それは良かった」
どんな顔が好みなんだ?一体

「でも、あんまり見つめられると吸い込まれるから
そろそろ視線をそらしてくれないかなぁ」


「えぇで、が満足させてくれるんやったらな」
「蔵ノ介を満足?どうやって?」
何すれば満足するんだこの人は
「せやなぁ…例えばドキッとする台詞言うとか」
「私が!?」
男子のハートを掴む台詞なんて無いぞ!?
もうこうなったらノリで自分が絶対言えないようなことを…





「私を閉じ込めて」



どう!この大胆な発言!!
、それは反則やで」
「えぇっ!今度は私が反則!?どこが?」

「あかんやん、俺尚更視線そらしとうなくなってもーた」
挑発しちゃったよ


「お望み通り閉じ込めたるわ」
「…へ?!嘘、冗談キツ…」



立場逆転
これで白雪姫のストーリー通り…って、
逃げられないぞ!?この状況


「捕まえた」
「つ、捕まえられちゃった…」


目を合わせないよう瞼を閉じる


「抵抗せぇへんの?」
「だって嫌じゃないし」
「せやけど目は開けてくれへんねや」
「ずっと蔵ノ介の目見てたら好きにしてって言いそうになるから」
何不利な状況下で正直にぶっちゃけてるんだろう
「なるほどなぁ。せやったら」
「ん…」




姫の目が覚めるまで起こすのが王子やろ?








活発な白雪姫は暫く葛藤するはずだ




END


コメ。
あの芸人さんネタ笑
最近ブレイクしてたからネタに使ってみた。
どうですかね、この話でリンリン来てると嬉しいです(笑
と言うより白石が使うことが既に反則な気もします。
王子役、似合いそうだなぁ〜(妄想



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