***777***
100年に1度の記念日
きっと何かが起こるはず

V.G.F.番外編
777

部屋にあるカレンダーを見てふと気付く


「そっか、今日七夕かぁ」

四天の皆だったら何て書くんだろう
お父さんもタイミング良いなぁ。
七夕の日に私に宅配頼むなんて。


「ん?」

「部室に笹飾っとんねん、見に行かへん?」
「え、部室に飾ってるの!?」
「いや、オサムちゃんがな・・・貰て来た言うてたけど」

盗んで来たんじゃ・・・

「うん、行く!面白そうだし。あ、私も飾ろうかなー」
他校の笹に短冊飾っても良いものなのかな…


夜7時、学校へと向かった

xxx




「っていうか学校入って良いの?」
「構へんよ、まだ門開いとるし」

私服なんだけど・・・


「失礼しまーす・・・うわっ」

恐る恐る部室に入るといきなり笹に歓迎される



「わー、初めて部室入ったー!
・・・でも他校のしかもテニス部だけど、私」
「まぁ、その辺は信用問題っちゅーことで。」

なるほど。

「名前とか書いて無いんだ」
「短冊に名前書いたらバレるやん」

「そっかー。えーと、」
アトランダムに飾られている短冊に目をやる

『試合に勝つ』
『負けない』

『オンリーワン<ナンバーワン』

「・・・誰だよ最後」
副部長かな・・・

「やっぱ試合に勝つとか優勝とか多いねー。」
「レギュラーは大体せやな。中には例外も」

『U君とずっと一緒にいれますようにvvv』


「U・・・」
ユージか・・・何て分かり易い・・・。
Yにしないのがあの人らしいというか…


「あれ、白石ー来てたんかいなぁ! も!!」
「あー!オサムちゃんだ」
「裏庭で流パーやるから連絡しようと思っててんけど」

「流パー?ナガシパーマ?」
「いや、流しソーメンパーティや。」
流しパーマってどないなパーマやねん
「流しソーメン!?お好み焼きじゃないの?」
「今日は100年に1度の七夕やー!
そんな日は中で焼くより外で流した方がえぇやん♪」
「えぇやん♪って・・・」
100年に1度の七夕?

「うちの部は大抵流しソーメンかお好み焼きかたこ焼きやねん」
「あはは、ソーメン以外は流石関西って感じだね」


雑談しながら裏庭に移動する


「そう言えば蔵ノ介も優勝とか書いたの?」
「せやな。」

と一緒に居たいーなんて書くわけないか

「そう言えば、短冊書きたい言うてたよな」
「え?あぁ、うん。」
「これ使てえぇよ。余りやけど」
「良いの!?ありがとう」
うーん、何て書こうかなぁ。

xxx



ー肩車ー!!取れへんねんー!」
「えぇ?!出来るかな・・・」
「謙也クン!!返して!ピンクはアタシの!!」
「ピンクも白も一緒やろ!!っちゅーかお前のやないやろ!」


「に、賑やかだ・・・おっと・・・金ちゃん届くー?」
必死に肩車をする

「もうちょっと右ーー」
「はいはい」
これはお姉ちゃんになったら大変そうだなぁ…

「薬味どこや薬味!!」
「白石はん、薬味は邪道や。やはりここは素麺の味を知ると言う意味で」
「銀やせ我慢〜〜!」
「なっ・・・」
や、痩せ我慢なのか…気付かんかった…
「千歳刻んでや〜!一人暮らしやろー!」
「オサムちゃんも一人暮らしなんじゃ・・・」

と言いながらも器用にネギを刻む千歳
今度料理教室開いて欲しいなぁ・・・って、違うか

「肩こった・・・」
「弱ばい
笑いながら包丁は恐いです千歳さん

「そうだ、お願い事を書かないと」
「それ、白石に貰った短冊?」
「?そうだけど」
「多分、もう一つの願い事が書いとる短冊ばい」
「もう一つ?ワガママだなぁあの人」
「優勝の願いは部の為、それは…見れば分かる」
「でも」

表を見ても裏を見ても何も書いてない
青い短冊…

「フロッタージュ」
「フロ?」
何だ?
「鉛筆で擦ると下にある物が写し出されるって言う…」
「あぁ!それ知ってる。
けど…そんなトリックしたって何で千歳が知ってるの?」
「見せたくない願いがあるって言いながら書いとったから」

「見せたくない願いかぁ。何だろう、ドキドキするね!」
鉛筆で短冊を擦る

「千歳、薬味出来た?」
「バッチリ」
「うわ、細か〜っ!!」
オサムちゃんが感心の目で見る


…見せたくない願い。
あは、確かにあの笹には飾れないよなぁ。


浮き出てきた文字を隠しながら笑う

「あー、薄暗くて良かった」
絶対顔真っ赤だ
「何が?」
「ひぃ!蔵ノ介!?やだどうしよう」
「拒否り過ぎやろー。」
手で隠している光景が視界に入る




「…なるほどな」

そう言い残すと
クスッと笑いながら向こうに行ってしまった


もしかして見間違えなんじゃないかと
もう一度短冊を見直す


「何て書いてあったとや?」
と一緒に住めますよ…あれ、千歳!?」

「遠距離は辛そうばいね」

あ、言わせるだけ言わせておいて逃げられた…!!

「こんな願い事書いてるのに平常心だったよねさっき…」

もう冗談だとしても良いや、この際…



塗り潰した鉛筆の上に黒いペンで願い事を書く

「蔵ノ介、願い事書いたから!!短冊とソーメン交換!」
小鉢と短冊を掏り替える



「…!」







xxx



「美味しかったー。流しソーメンも良いね!
ところで、100年に1度の七夕ってどう言う意味なんだろう?」

「2007年、7月7日。何か気付かへん?」

「…あ!07が三つ並ぶんだ!!」
オサムちゃん、意外にロマンチスト?
ただ単にスロット好きって言う話だったら嫌だな…

「それよりこれ」

差し出されたのはさっきの短冊

「自分の名前の上に俺の名前書かんでもえぇやろー?」
「それは書くスペースがなかったから!あと裏見た?」
短冊をひっくり返す
「…織姫にはなりとう無い」
の性格やったらそれ以前の問題なんじゃ…

しらっとした目で見下したかと思いきや
すぐに視線を進行方向に戻す

「違っ、私は例えで使ったの!!」
「よう分からんなぁ」


「年に一度会うだけじゃ嫌…です」
何か自信無くなって最後にですとか付けちゃったよ



「へぇ、そう言う意味やったんか。」

反応クール過ぎない!?
調子に乗って求め過ぎてしまったのかな


と、若干反省モードに入ってると
今までずっとポケットの中にあった手がさり気なく絡んで来た



「すまんな、
「え?」
「俺がそうさせへん」

「…はぁ。」
状況を飲み込めていない

「分かれやー。説明してもえぇけど顔赤くせんでな?」
道端やし、ここ
「そんな説明された位で顔赤くなるわけ無いし!」

だって説明でしょ?

「1年に1度しか会えん言われても
俺は がめっちゃ好きやねんから
リスク背負ってでも会いに行くって話や。まだ分からんか?」




今はただただ顔を見られないよう俯くしかない
言ってしまえば仮に一度だけなんて決められていようが
そんな話聞く耳持たないって言う…
B型だなぁ。でもこの場合は言い切ってくれて嬉しい。

真っ白な顔をした女殺しは微笑しながら顔を覗き込む

「ほら、言わんこっちゃない」


「…」
勝てない…


「100年に1度の七夕なんだから
今日位は蔵ノ介の事、ドキっとさせられるかと思ったのに」

拗ねながら呟く


「したで?短冊見た時な。」

「えっ」



やっぱり今日は特別な日だったのかもしれない



END


コメ。
どうしても四天メンバーとの七夕夢が書きたくて
ヒロインどうしようかなぁと思った挙句VGF繋がりにしました。
じゃないとヒロインが好きだって願い事をする相手が決まらなくて…夏(意味不
欲張りですいません。あのメンバーが笹に願い事書くのかはさておき。
一緒にナガパーやりたいな。ナガパーって。(言い逃げ



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