***-speedymaster-***
年に数回、キャラにも合うてへんイベントが開かれる
せやけど今回は過酷や


-speedymaster-


「せやからそこはとりあえず石灰水って書いとけばえぇねん、
二酸化炭素関連は大抵それやから」
「え、もし意地悪問題だったらどうするの?」
「…そないなヘリクツ言うんやったら教えへんで」

「す、すいません」
恐っ!何だよ質疑応答無し!?

「白石ぃ〜お菓子〜」
「は?!もう食うたんか!?」
振り向くとあんだけあった袋が全部空に


「金太郎はん…」
食べたかったのに…
「金ちゃん、口動かすだけやのうて手も動かさんと…」
「勉強嫌いやぁ〜!!テニスしたい〜!!」
駄々をこねる金ちゃん。


「それにしてもオサムちゃんもヒドいよ、
何でマネージャーの私まで監禁されなきゃいけないのさー」
まで拗ねんなや〜千歳、任せた」
「俺?!えーと…仕方なかね、仲間ってことばい。
マネ代表やっとるし、ここは拗ねんで?」

「う…。千歳にそんな言われたら…拗ねられないよ」
白石め…

さん、ここの問題なんですけど」
「ん?証明…って、それ中三の範囲だから!!分かって無くて良いの!」
っていうか私ですらままならない部分だって言うのに


「一遍黙れ!」



「ほら、白石怒ったー!!謙也のせいだ」
「何言うてんねん!かて一緒に騒いどったやろ」


パコッ


丸めた教科書で叩かれる

「細胞死んだー!」
「死滅を恐れるほど使っとらんやろ」


「使ってるし!大体白石は偉…モゴモゴ」

隣りに居た謙也に止められる

「キレさせたら厄介やから、アイツ」

一息置いて教科書を振りながら話し始める


「…テスト期間があるっちゅーことは、当たり前の事やけど
運動出来るだけやったらあかん言うことや。
せやけど授業終わって解散させたらサボる奴出て来るやろ、
その回避策としてこういう場があるって事を忘れんように。」


「千歳、ねぇ千歳」
「ん?」
バレないよう小声で話しかける
しかし座ってても大きいな…
「時々化けの皮剥してやりたくならない?あの人」
「ははは、それどういう意味ばいね」


「五教科合計400点以上やなかったら
一週間部活禁止やて。しかも連帯責任」



「はぁ!?無理やろ!!」

「そう言ってる謙也も危ないけど…ね」
「いや、俺こう見えて得意教科でだいぶ稼げんねん、
むしろ危ういのはと金ちゃんやろ」

「う…ごもっともで」

冷静に考えてここにいるメンバー…

白石、千歳、銀さん、光はまず確実に400点越すよね。

で、小春は(あぁ見えて)天才だし、
ユージも小春について行けてるんだから点数良いでしょ…?

「リーゼントは…」
「リーゼントで呼ぶの止めようや!
俺もまぁどうせ地味キャラやから?
勉強位出来とらんとここにおられんっちゅーかー」

「そないなこと無いて」
「二年の時から主役やったお前にはわからへんよ〜!」
「部長なんて万屋みたいなモンやで」
「せやけどなぁ〜!」

あれ、この人こういうキャラだっけ


「あとは金ちゃんか…っていうかオサムちゃん、
お荷物が欲しくて私呼んだんじゃ…」


一番レギュラーと仲良かね、それでっていうのもあるかもな」

「金ちゃんは毒手で何とかなるやろ」
「ひぃっ!毒手だけは止めよ〜やぁ〜!」
必死に腕で×を作る金ちゃん
「せやったら勉強せな」

「お、鬼だ…私無理あんな家庭教師」

さん既に足引っ張っとるんやから
選択権なんて存在しないんや無いですか」
「光…痛いとこ衝くな」


「財前、プレッシャーはいかんたい」

「この人の肩持つんですか?」
「いや…部活出来んかったらまずいから」
「え!?」

肩持ってくれて無かったの?!

「千歳ぇ…私たった今味方いなくなった」

「まぁそげな冗談はともかく俺でよかなら教えるばいね、そこ座って」
冗談?
「あ、えぇ大歓迎ですとも!!」

その時は魔の一週間が始まるなんて知る由もなかった






xxx

ありえない宿題の量に軽く眩暈がする

案外スパルタなんだな…


ダメだ、ここで挫けたら皆に迷惑かけることになる

「越えたモン勝ちや…zzz」


やる気だけが空回りしていて睡魔に勝てない
午前二時、ハッとして起きた時には既に日越えしていた

「うわ、寝ちゃった!?どうしよう…アラームかけとけば良かった…」



携帯に目をやる

from:白石

まさか寝て無いよな?


…ギク。



こんなにも破壊力のある一文は初体験だ


若干恐怖に震えつつ携帯を置く


「あの部長怒ったら恐いからな…」


果てしない宿題を再開した



xxx
チュンチュン…



ー学校行く時間じゃないのー?」

「は…やば、もうこんな時間?!」

「迎えに来てるから急がないと失礼でしょ!!」
一瞬自分の中で時が止まった
「…誰が!?」





とりあえず準備をしながら問う


「イケメン!」
「い…イケメンだけじゃ分かんないって…」
大体お母さんのイケメン基準知らないし…

「カッコ良いって言われるでしょ!」
「あはは、そないな事言われませんよ」

「お母さんも、あと10歳若かったらかなりの美女で―」
「玄関先で逆ナンするな!」


って、結局誰…


「寝癖直ってへんで」
「…何で!?」


「説明後や!間に合わへん」
「ちょっと…」
ただでさえ寝不足で頭ロー回転なのに…



「後ろ乗れ!」
「は、はぁ…」



訳も分からずチャリに乗る



「そんな心配だったの?」
「当たり前やろ、千歳は優し過ぎんねん」
「いや…そうでもない。殺人的な宿題を笑顔で渡されたし…
私としては千歳もある意味恐い」

「トレーニングも兼ねて毎日交替で迎えに行くって話になったんや」

「っていうか2ケツは基本的にダメな事だからね」
「せやったら走るか?」

「無理!走る体力なんて無い!!」
「ワガママやな、黙って乗っとき」
「…お願いします」


朝っぱらからとことん下っ端だな自分…



xxx
授業中に解放されたと思ったのは初めてだった
そしてあっという間に来てしまった放課後・・・



「あれ、今日千歳いないの?」

部室に着くなり辺りを見渡してもいるのは
地べたに座りながら音楽を聞いていた
ガラの悪い後輩約一名。


「千歳さん委員会ですわ。
来るまでの間代わりに頼まれたものの…
俺教えるの苦手やから本当は引き受けたくなかったんやけど」


窓から外を見つめながら呟く


「っていうか学年違うよね、学年。まさか留年なんて話無いだろうし」

「とりあえず宿題見せて貰てもえぇですか」
シカトかい!!


シーンとした部室内


「この問題、こっちの公式よりこれ使った方が出しやすいですよ」
「あ、そうなんだ〜…」

待て!普通に教わってるじゃん!(しかも分かりやすいし)

「何でそんな頭良いの?前世はピタゴラス?」
「何言うてるんですか。って言うより俺数学位しか教えられませんし。」
「十分だよ!」


赤ペンを左手で器用に回しながら答える

「どうせ将来使わん公式なら
もっと簡単な方法で答え出せるんやないかと思って。」
「…普通そこまで考える余裕無いけどね」

「まぁ、分からん先輩助ける為の知識になっとるんやったら
えぇと思いますけど」

「心配してくれてるんだ」
「別に…部活出来んかったら困るし」

そう言って外方を向く光

「隠さなくても良いじゃ〜ん!ほらほら〜」
「痛、髪引っ張んないで下さいよ」
「めっちゃチクチクするんだけど、ハリネズミなんじゃないの?」
「アホか…」

ガラッ


「財前構う余裕があるとは。ん事少し見縊っとったかな」

はっ!




振り向いた先には天使の顔した鬼が。
「あれ〜千歳…さん」
「説明して貰おうか」

溜め息混じりに質問をぶつける

さんの悪戯が度を越しました」

「ちょっ…誤解!」
「代わるわ。財前、ありがとう」
「数学は終わりましたから、ほな。」
「え!何で帰って良いの!?全員監禁じゃないの?!」

「安全圏のメンバーは任意参加ばいね。あれ、聞いとらんかった?」
「…聞いてない」
私はアウトってことですか

「俺丸付けしとる間こっちの予想問題やっとって」
「は、はいすいません!!」

何謝ってんだろう



隣りですらすらと丸をつけて行く千歳とは裏腹に
三問目で早くも挫折気味の私

あぁ…ここテスト出るって言ってたな、何だっけ。

「最初やから70…いかなかったらどげんして貰おうかな」
静かな室内に声が通る
「何、肩でも揉みましょうか!?」

数分の間
私悪い事でも言ったかな…



「俺ん女になって」










「俺の…女っ?!」


聞き間違いじゃなかったら今告白的なことを口走ったような…?


「っていうか…千歳彼女いるじゃん」
前に彼女置いて来て遠距離恋愛だとか言ってた気が。
「はは、冗談ばい。」
「真顔で言うんだもん、ちょっとドキッとしたよ」
は好きな人とかおらんとや?」

「うーん、私はマネだからなぁ。
でも何だかんだ言ってレギュラー皆大好きだよ。
無茶振りしまくるオサムちゃんも。」

丸付けする手が止まった


「え、私そんな珍回答した?」
急に止められたら緊張するなぁ
いや、ちゃんとチンギスハンって書いた。
ジンギスカンって書いて間違ったから大丈夫だ

何か真剣な顔だし
「じゃあ、さっきの言葉本気だって言ったら何て返してくれる?」
ペンを見つめながら千歳は答える

「あれ冗談なんじゃ…?」

「例えばの話」

微笑みながら問い直す

「千歳かぁ。」
そう言えばそんな風に考えたこと無いな


「大体彼女がいるって聞いた時諦めちゃったからなぁ。
そりゃそうだよね、頭もカッコも良くて運動出来るし性格も良いって
言ったら私なんかアウトオブ眼中だろうし!
それは暗黙の了解だし…今勉強教えて貰ってるのもマネの特権で」

「もうよかね…黙って」
聞いてるこっちが恥ずかしくなるたい
「…はい?!あの千歳!?」



先生、模擬試験の最中に抱き締められると言う
ハプニングにはどう対応すれば良いのでしょうか


「俺から見ればの方が高嶺の花なのに」
「私が!?ないない!河原に咲く普通の花だよ?!」

「彼女居るって嘘」
「嘘?」
「言い訳考えんでよかやろ、そう言っとーと」


なるほど。


「…何、もしかして部員同士で賭けたりして無い?」
が落ちるかやろやー!みたいなテンションでやりかねない



「真剣ばい」

ドアの窓の方を指差す


「千ちゃん謙也がいます」
動揺して千ちゃんとか言っちゃったよ

「もう少し大人しくしとって」
千ちゃんって俺?


ドア越しに笑いながら告げる





す・ま・ん・な



その一言は喧嘩を売ったらしい


ガラッ!!
「千歳!抜け駆け卑怯やで!!」
「人聞きの悪い…」
「えぇからまず腕離せ!!も少しは抵抗しろや!」

「あ、何かつい…えへっ」
急いで離れる


抜け駆け?

模擬試験を再開しながら会話を盗み聞く


「裏ルール、破ったな」
「点数良かやった人から順にに告るって言っても目に見えとるからな」

わざと聞こえるように話しかける

「何だよ、やっぱ遊びだったんじゃん」

「いや、本気やで。」
「その声は…鬼石!!」
「白石や!鬼言うな」
ん中の一番が聞きとーね」

「一番なんて考えたこと無いよ。皆大好きだもん…」
悩む。
「…ところで、分からんからって
何度もザビエルって書くん止めた方がよかね」
「アホや…」
肩を落とす
「謙也に言われたくないし!!」




「丸付け終わった。、テストは?」
74点か…。
「ど、動揺でまだ半分位しか解けて無い…」
「じゃあ解いとって」

そう言い残して席を立つ千歳

「…裏ルールの意味無くなったな」
白石まで賭けやるなよ!部長のくせして!!
「とりあえず400点取ればえぇんやろ」
うわ、何その余裕っぷり!


「ちなみにそのルールで勝ったらどうなるの」
勝つと言うことはつまり、私がOKするってことだよね

「分かっとったら手ぇ出せへんやろ?」

そうか。って、納得してる場合じゃないや

「私決められないよー。」
「あるやろ、こいつにだけは抱かれとう無いとか」
「ストレート過ぎやで謙也」

「…この中にはいないかなぁ。」
「マジで!?」

ビックリした…

「だってさっき千歳に抱き締められたけど
温かいなぁと思ったくらいで…」



そっちかい…!


「まぁえぇわ。皆好きやったら勉強かて苦にならへんやろ」

「せやな。宿題倍にしよか。」
「はい?!それはダメ!死ぬ!!」

「連帯責任ばい、仕方なかね」


ドアを開けながら戻って来た


「あー、自分だけジュース…」
物欲しげな目をしていたらしい

「…あげるから回答用紙ちょうだい?」


嫌な物々交換だな…
そんな優しい目されても心は鬼だ!惑わされるな!!

「は、はい…一応終わりました」


チェックをされてる間は、束の間の休憩時間だ

「頭から湯気出てきそ…」
大きな溜め息と一緒に愚痴る

「あれ、白石達…勉強?」
教科書を出す姿が目に入った

「部長の身で残ってる奴おるのにそそくさ帰るわけにもいかんやろ」

「流石〜」

黙々と問題を解き始める二人


「うわ…めっちゃカリカリ言ってるじゃん。
あ、本当は回答書いて無いんじゃ…」

後ろからこっそり覗いて見る




見なきゃ良かった…


、はい。」
無言で差し出される回答用紙を薄目で見る
「………おっ?」
79点!いやぁ我ながら上出来!!



「とりあえず80点は取れそうばいね」
「やった〜♪」
「ばってん、さっきのテストも70点台たい、こん壁抜けんと…」
難しい顔をしながら部室をグルグルと回る


「あ」


何かを思い付いたらしい

その瞬間悪寒がしたのはどうやら当たりだったようだ…


「次んテストで80点取れんかったら宿題2割増」


「千歳鬼や〜」
冷笑しながら白石が呟く
「鬼じゃなかね、出る単語教えったい」
「マジで!?逆にプレッシャー!!」

「俺ん目ば見て」

両手で顔を掴まれる
催眠術?
「…綺麗〜」
そんな間近で見てたらうっとりしちゃうよ
これは将来決まったな…って、私何言ってるんだろ

!」
「はっ!!」

単語を告げて行く

頭に入ってるのかな私…

「覚えた?」
「いや〜千歳の顔が綺麗過ぎて分かんないかも」
「あはは、何ねそれ」
軽く受け流されたけど80点取らないと…

受け渡されたテストを見る

「お?」

意外に解ける!
催眠術凄いなぁ〜。

「…この催眠術使えるんかな」
解答をしていた千歳が呟く

「やった!90点!」

「嫌やなぁ色男は。」
「白石、それ公然の場で言うたら顰蹙買うで」
「え?」


まぁ、無駄か。


「じゃあ帰ろ〜♪」
「元気ばいね、
「だって90点取れたんだもん」
9割千歳のお陰だけど



三人に混ざりながら帰路に着いた


xxx

そんな生活が毎日続いて
お母さんに「何で毎日違う子が迎えに来るの」とか疑問がられて

勉強にしろ我ながら初体験なテスト期間だった


あんな過酷な一週間、次からは出来ないな。

そしてもう少し早く勉強を始めることも学んだ


「…凌いだなぁ
オサムちゃんの一言が逆に嬉しかった
「皆教えてくれたから何とか。金ちゃんは?」

「某部長の左腕の効果やろな、
最終的には二時間机に向かえたらしいで♪」
コーヒーを飲みながらパソコン画面を見せられた

「あの金ちゃんがね〜…えぇっ!?このグラフ!間違って無い?!」

「合うてるで〜。入力しとったこっちまで疑ったけどな」

小春498!?何間違ったんだあいつ!

グラフを指差しながら天才の凄さを思い知る

「読みに送り仮名つけたらしいで〜。
それに、いらんことまで書きよるから丸付け大変なんやて」

「うわ勿体なっ…!!」
そんな余裕すらなかったよ私…!

「他も大体450…」
何か410点取った自分が下に感じるな…

「仲間同士のコミュニケーション、掛け橋になってくれて助かったわ」
「え?」

隣りの先生の椅子を持ち出して座りやと指を差される

「うちの部は確かに強いねん、
せやけど反面一人一人の個性が強いから
どこかで一匹狼になることがあんねんな。
・・・それじゃあ部活の意味無いやろ。」


放課後の職員室は貸し切り状態だ
冷たいお茶なんて始めて貰ったな―

「…連帯責任にした理由もそこにあったんだ」
「そう言う事や。ただあいつら生意気に勘鋭いからなぁ。
裏ルールは好都合やったわ♪」

「思い通りに動いたわけだ」
「結果的にな」



まぁ、成績も部活も良くなるんなら一石二鳥か

職員室を去ろうとすると
寸前で腕を掴まれた

「言うたらあかんで」
人差し指を口に当てながら小声で告げる

「分かってますよ、お茶ご馳走様でした」


手が離れない


「ホンマは好きな奴おるんとちゃうの?」

目線を動かせない

「…いないですよ」
「目、泳いどるで」

「いません」


「皆、のこと好きなんやろ?伝えればえぇのに」

「…だからーいないって!」


「答えはすぐ出ると思うで、頑張りや」
「失礼しました」

職員室を後にした







「・・・何盗み聞きしてるのさ、皆して」
「たまたま通りかかっただけやって」

白石にしては珍しく下手な嘘だった

「結局仲睦まじい四天宝寺中って感じなオチやってんな」
謙也が残念そうに呟く
「誰か一人のマネージャーになったらやりにくいじゃん!
引退したら私から告白するよ」




・・・マジ?



「さーて、部活部活〜♪」


END


コメ。
四天ってテスト前皆で勉強してそうですよねーと言う話を頂いて
勝手にネタにして夢書いちゃった逆ハー気味の勉強話。
沢山書きたかったけど切り詰めたら詰め過ぎて
わけわからなくなっちゃったな(orz申し訳無いです(orzorz
誰に告白するかは個人の自由です(何?
それにしても今の中2と中3の勉強範囲が全然分かりません(土下座



>>>モドル<<<
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送