***special bet XX***
人には誰しも表裏があって
得意不得意もある

そんな人生だから楽しい


special bet XX



いつものことながら
反応の薄い光だけれども
今日は反応すらない。

「どしたの?考え事?」
「別に、晩飯何しようかなぁって」
「もしかして家に誰も居ないとか!?」
「せやな」

「じゃあ!!今日光の家行っても良い!?」

「は?」
何でそうなんねん

「良いじゃんー!!よし決まり!」

選択肢無いやん



と言うわけで半ば強引に
光の部屋に侵入大作戦が開かれたわけで。



xxx
「おじゃましまーす!わー、光の部屋ってどこ?」

「そっち。何もあれへんけど…」
女って部屋見たがるモンなんやろか




ドアを開けると何やらスーっとする香りが

「ほう、これはもしや…」

黒いテーブルの上にちょこんと置いてあるポット。


「ア…ロマ!?うわー、お洒落ー。」

部屋の中もさほど散らかってない

しかしこの部屋は黒が多い
時計、枕、布団、机、椅子、パソコン、コンポ…。

あるとしても白かシルバー。


モノトーンだなぁ
でも変に色入っててもイメージに合わないかも

「だからモテるのかねー。あの人は本当にもう…」
呟きながらテーブルの上にある効能が書いてある本を読み始める

ユーカリ。

フムフム、
知的でクールな近寄り難い人が
人に言えない不安やストレスに悩んでいる時に効果的。



「あれ、これって…」
「スマン、消すん忘れてたわ」

「いや、大丈夫…それより光何か悩み事でもあるの?」
手元にある本を見て察す
「…それ読んだんや」

飲み物をテーブルに置きながら答える

「あっ、ゴメン。置いてあったから気になっちゃって…
ほら!私で良ければ全然相談乗るのに!!」
寂しいなぁーとか思ってみたり。
「ホンマ、大した事やないねん」

光の大した事ないって言う発言は
私にとってはきっと大した事レベルだ

グラスの氷がカランと音を立てる
このコップまでグラスのくせに黒い。

「こないに扱いにくい相手、俺やったら
絶対選ばへんなぁと思ったのが始まりや、
どんどん深く考えとったらわけ分からなくなっとってな」

「だったら何でモテてるのさぁー。
魅力あるから皆好きになるんでしょ?」
「…どーせ顔目当てやろ。
俺にはあないに騒ぐ理由がこの顔に在るのか分からへんけど。
せやけどめっちゃブッサイクな顔しとったら誰も来んやろな」

「うーん」
騒ぐ理由はちゃんとあるんだけど

胡座をかきながら音楽を鳴らしてパラパラと雑誌を読み出す
自由奔放…いや、自分勝手?


「じゃあ何で光は私で良いの?」

「…好きやねん」

目線を変えないまま淡々と答える

「つ、つまりね。り、理由なんてないんだよ」
「何カタコトになっとんねん」

そりゃカタコトにもなるさ!!
そんなつらっと言える意味が分からないよ!!


雑誌を閉じて髪を掻き上げる
「そら答え見つからんよな」
答えがないんやから


「すっきりしたわ、おーきに。」
「え、あんなアドバイスで良いの?」
「十分や、まぁゆっくり寛いどってや」

ドアに向かいながら話しかける
この人ってこう言う時素っ気無いんだよなぁ。



バタン


「ちぇー。」


ギューってしてくれたりしたって良いじゃん!!
早々と部屋に置き去りにしやがって…!

部屋ウォッチングを始めてみたものの
特にネタになるような面白い物もない。

実はあぁ見えてオタクでしたとかそんなオチもあるわけがなく。


…何だ?このノート


部屋の片隅に置いてあるノートに日記でも書いてるかと思いきや
コードを書き留めてるだけだったり


「あーぁ、光ってどんな人間なんだろう…」


寝転がりながらパラパラとページを捲っていく



カサッ


「いたっ」


挟まっていた一枚のフライヤー


人は孤独になった時初めて気付く。
自分がどれだけ無力な者だと言うことを



「んー、意味わかんないよこの文」

枕元にあったサインペンで修正する






、飯出来…」


人の部屋で大の字になって寝るとは…
「大した肝やな」



手に掴んでいるのは書きかえられたフライヤー


「…ホンマバカ正直やな」


孤独になんてさせないし!



彼女を見ながらふと思う
…こないに気持ち良さそうに寝られると虐めとうなるな



「何したろ?」



なんて考えてる内に殺気を感じたのか
は勢い良く起き上がった

「なななな何!?って言うかすいません!!
大の字で寝てたみたいですいません!」

「テンパり過ぎ。それに謝り過ぎ。」


軽く舌打ちをしながら会話を続ける

「飯出来たで」
「え?作ったの?!」
ところで、今の舌打ちは何だったんですか

「そこのフライヤー」
目線は合わせないまま指だけで示す
「あ、勝手に落書きしちゃって…
もしかしてそのー、大切な物だったりした?」
「いや、バカ正直に生き過ぎな修正やなぁ思て」
「ばっ…違う!私は!!」

目の前の背中に抱き付く

「信用してる人だけにはバカ正直に生きたいだけで…
って、バカって言うか正直に生きるって言う意味で!
私はそもそもバカじゃないし!!」


「せやな」



?やけに素直な…



がそう来るんやったら、正直に一つ言うわ」
「それは良い話?悪い話?浮気とか…」
「あれ、何で分かったん」

Σが、ガーン…



「悩む必要なんて無いじゃん…」
うわぁぁん、聞かなきゃ良かった…。

「自信は?」
「ひひんて…!(←自信てを泣いて言えない模様)」
「俺が他に靡かない言う自信はあれへんねや」
「はったはらはなひむんだもん!!
(あったから悲しむんだもんと言いたいらしい)」
「…酷い面しとるな」
「うっさい!誰の所為だよ!!」
横隔膜を痙攣させながら必死に自分を落ち着かせる

「そいつな、もよう知っとる奴やわ。
ずっと一緒に居っても飽きさせんで、
めっちゃ涙脆くて、せやけどいざとなるとしっかりすんねん」
「…随分と私に似てる性格だけど、えぇ?誰」


「今俺に憑いとる背後霊」

「え、背後霊!?無理無理!!」

急いで身を退いて部屋の隅で丸くなる


「鈍過ぎやドアホ。お前しかおらんやろ」

第六感が優れている(?)
相手に軽くバカにされる

「お前…って、私!?」
きょろきょろと辺りを見回した後
自分を指差して確認を試みる


「僅差やけどな、いつものと今の
「表裏が無いってこと?
でも僅差ってことは何か違う部分があるってことだよね」
「珍しく鋭いやん」
「って言うか常にアンテナ三本状態なんですけど!」
例え分かりにくいわ

「せやかてこないな顔、普段は見せんやろ」



ど、どないな顔ですか!


唇が離れた隙に一言問うた


「そんな変顔?」
「…変なんて言うてへんで」
「じゃあどんな顔?」


俺好みの顔




そう言ってまた隙を埋める



「…ご飯冷めるよ?」
「冷製パスタやから」


「嘘でしょ!?」
「自分の目で確かめ」




向かった先には
当然のことながら冷製パスタ。

「…勝てない」
思わずそう口走ってしまった
数歩先を見据える力にも、料理にも・・・。

「勝つつもりやったん、

「何でも無い」
「勝たれへんやろ」
どうにも言い返せない。
いつか勝てる日は来るかな・・・?





暫く来なさそうかも








END


コメ。

ずっと前に書いて放置していた光夢を終わらせました(どんだけ〜
アロマのとある本を見ていてふと書きたいと思った物。
サディスト要素が出てます。ビバ言葉攻め(コラ!
さて、この後ヒロインちゃんは帰ったのでしょうか泊まったのでしょうか(問わないで下さい



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