18.看病



「あっ……つぅ……」


リビングで雑誌を読んでいたら、キッチンのほうから
くぐもった声がした。
紅茶を淹れるから、と言って奥へ行った彼女。

多分、火傷だろう。
大事にはならない、と頭では分かっているが、
身体は自然と彼女の居るキッチンへと向かっていた。




「大丈夫か?」

「え?うん平気、ちょっと熱かっただけだから…」


彼女が右手を上げて、ヒラヒラと振って見せる。
平気だよと、微笑を作って。

でも、ヒラヒラと振られる右手は少し赤くなっていて―――。



「バカッ!!何が平気だよ!ホラ、すぐ冷やす」

凄い勢いで彼女の手首を掴んで、
流しに突っ込んで、彼女の赤くなった右手に水を勢い良く浴びせた。

充分に冷やした後、彼女の少し腫れた患部に薬を塗り込み、
その上から慎重に包帯を巻いた。


「ねぇ、包帯は大袈裟だよ」


彼女がこぼすと、無言のままのブン太がチラリと彼女を見上げる。


「大事な彼女が怪我したんだ。
 もっと大袈裟にしたって良いくらいだよ」


さっきとは別の表情で、彼女の頭にポンと手を乗せた。
サラッとした髪を優しく撫でて。



「なぁ、右手使い難いだろうから、今日は俺が側に居てやろうか?」

表れたのは悪戯な微笑み。

「…ブン太」

「食事の時は、俺がアーンってしてやるし、
 風呂の時は隅々まで丁寧に洗ってやるし―――
 なんなら添い寝もしてやろうか?」

「ブン太…添い寝って…」

「寂しくて、オマエが泣いちゃうかもって思ったからさ」

「そんな!!泣かないって!!」

「へぇ〜じゃあ、俺が居なくても平気なんだ??」


余裕を含んだその微笑みは、更に深ませてくブン太。
包帯が巻かれた右手を、左手で包み込んで俯く彼女。



「―――平気じゃないよ」

か細声が床に落ちてく。

「んじゃ、おんなじだな」

「おんなじ?」

「そ、俺もオマエがいないと寂しいから、おんなじだろ」

「おんなじ……だね」

「そ、おんなじ!だから、今日俺はオマエに付きっ切りで看病するってねvv」












>>>姉様より<<<
お題、「看病」ですね。
こんな素敵な彼氏になら看病してもらいたいな〜〜。
ブン太に「アーン」ってしてもらいたい…。
一応ドリームのつもりですが、彼女の名前は呼んでない……な(滝汗



>>>感想<<<
この小説を読んだ時にヒロインを怨みました(マテ
こっちのブン太は押しが強い所が最高だね(もうブン太は何でもアリ)
いいなぁー。看病され隊(発足 ぇ)ドリ・・・なのかな?
けどヒロインの名前を呼ばない方がアップが楽なんです(暴露)
でも呼ばなくても十分妄想出来る所が姉ちゃんの小説のイイ所☆




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