***VIRTUAL-GIRL-FRIEND-Vol.7-***
騒がれたりとか囲まれたりとか、そう言うの嫌いや


VIRTUAL-GIRL-FRIEND-19-








昼休み、宍戸に用事があった私は
屋上で一緒にまったり昼食中だったわけで。

「あれ、何だろうね〜?門の前騒がしくない?」
良く見えないなぁ
「お前呑気だな…頭大丈夫か?」
「大丈夫だよ、失礼な!」


だって見えない物は見えな…








ん?






「あ、跡部だ」
「バカ、そっちじゃねぇよ」


首をやや右にむかせられる

「誰?見えな…あーっ!!」






千歳だ!!


「そっかぁ四天着いたんだ〜。あれ、金ちゃんどこかな?」





…そこから蹴り落とすぞ」
「何故!?」


黙って指をさす




あ!!






バタン!




「マジで鈍いな、アイツ」



xxx

ちょっと!あの人誰?!カッコ良くない?!誰!?
テニスの大阪代表だって〜!
でも何で全員でわざわざ氷帝に来たんだろう?




一人の女子の為なんて誰が予想するだろう


「跡部、スマンな。お宅のマネージャーに手ぇ出してしもて。」

えぇ〜っ!!マネージャーって誰!?

まだここ来てまもないばってんブーイングの嵐…白石凄ばい

「…なかなか見る目あるじゃねぇか、アーン?」

「ハハッ、おーきに」
「ちょっ…すいませんすいません…いたっ!!」
何このギャラリー!?一向に中心に行けない…
「暫く諦めよ…あ」

木に寄り掛かってギャラリーにバレないよう
身を隠してるイケメンと目が合った



「えーと確か…そう、光だ!」
「氷帝ってこないにうるさい場所なんですか〜?
四天も騒がしいけど…俺には関東のテンションあきまへんわ」
「いや…普段は跡部ファンがこんな感じなんだけど
今日は…倍以上の人が盛り上がってるんじゃないかな」
「バレへんよう隠れてた方がえぇんとちゃいますか」
「…そだね。流石に今行ってもどうにもならないだろうし…」

昼休みが終わるのをしばし待つことにした


「そう言えば何でわざわざ氷帝に?」
「表向きは挨拶回り…せやけどホンマはさんの為ですわ」
「わ、わざわざ?!」
「愛されとりますね」
「先輩を苛めるなよ〜」

「光はどう思ってんの?あの包帯部長」
「別に…
まぁ人間としてもテニスでも完璧主義で嫌なとこつくんですわ、
ただそんな白石さんに弱点出来はりましたけど」



「弱点?」






黙って頭を撫でられる

「…さんに決まっとるやないですか」





「…参ったな、逆に障害になってないと良いけど」
「表情が全然参ってまへんよ」

「…やっぱり?」


昼休み終了のチャイムが鳴り
先生に怒られながらしぶしぶ校内に向かうギャラリー。



そして見つからないよう必死に隠れる私

「あの、後ろからしがみつかれたら動けんのですけど」
「嫌だと思うけどもうちょい我慢して!」



「…いやぁヒドいわ氷帝」
「せやから言うたや無いですか。大会の時に言えばえぇって」

「下駄は履いて来ん方がよかね…何度裸足になったことか。」
「西と東でこないにちゃうんやなテンション…
?財前、何かに取り憑かれてんで」

「あ、ここの樹で不運な死を遂げた氷帝の生徒が…」
「コラ光!」
「俺にも幽霊が見えとー」

「心なしかに似とるな」
「白石もそう思っとや?実は俺も…」


そうだ…この人達はこういう人達なんだった…

「ひどいっ!エーン」
思いっ切り棒読みやん…


「千歳、会場どっちやったっけ?」
「あぁ確かこっち―」
ガシッ!


「すいません…!私が悪かったです!!
行かないでっていうか待て!」

「…元気そやな」
「白石、それ言ったら勘付くばいね」

勘付く?


「なんだ、反応見られてたのか!?」


「ほら」
「…流石にヒント出し過ぎやったかなぁ」

バレても尚余裕?!どんだけ〜!?

「俺達会場まで行かなあかんねん、一応それで顧問に許可貰ててな。
授業やろ?ほな放課後」

「あ、うん。わざわざ寄ってくれてありがとう!
じゃ、放課後また連絡する」







「…白石さん」
「白石」

「…分かっとるっちゅーねん」

せやけどサボり促すわけにいかんやろ…



ギュッ




掴まれるYシャツの端

「…離さんと行かれへんやろ?」
「サボっちゃダメかなぁ…色々話したいしそれに」

周りを伺って耳を借りる



「蔵ノ介と一緒にいたいから…」


「えぇよ」
「早っ!!」

から言うたんやもん、しゃぁないやろ。なぁ?」


「まぁ白石さんが言うなら。」



「…あ」


顔を見合わせて笑うやり取りを見て気付く






―またやられたのか…。




「忍足とは大会で話すわ、勘違いしとる部分あっても困るしな」
「…殴り合い無しだよ」
「どやろ?」
xxx






「オサムちゃん、白石君達、絶対寄り道してんで」
「まぁまぁ、しゃぁないやろ!遠距離なんやし〜♪」


煙草を吹かしながら返答する

「し、知っとったの?」
「風の噂でな。お前が片思いしてるっちゅーこともなぁ〜?」

「…言わんといて」









xxx


やぁ〜〜!!」
「この声とテンションは…」


会場の中を見渡す


「やっぱり!金ちゃん!!」


ギュ〜ッ

思わず駆け寄って抱き締める

「可愛いなぁ〜相変わらず!!」
「苦しいわぁ〜!」

「金ちゃんが弟だったら良いのに〜!!」




「…嫌がっとるやろ」

「白石ヤキモチ妬いとるばい」
「滅多に見られへん光景ですわ」


「妬いてへん」



あれ?あの坊主とバンダナどこかで…。




「あーっ!!ダブルス強いけどあっち系な二人!」

「何よあいつ!蔵リンに近付いてたと思ったらいきなり!!」

「えっ?蔵リンって…蔵ノ介まさか」
「小春!誤解さすようなこと言うなや!!」

「せやから浮気かて」
「そんな…白石君…」
「何余所余所しく避けとんねん!!普通に考えてちゃうやろ!」

「四天宝寺…個性あるキャラばっかだなぁ…」

「せやなぁ!
それが売りかも知らんけどーみんな実力は確かやでぇ〜!!」

「誰?あのおじさん」
「おっさん言われてんでオサムちゃん」



笑うメンバー。
飲み込めない自分。


「ヒドいわぁ〜最近気にしてんのやでぇ〜マイナス1コケシや!!」
「マイナス…コケシ!?持って無いしっていうか何、知り合い?!」
「知り合いも何も、正真正銘うちの顧問やで」








間。









「はぁ!?あの帽子の髭の煙草な金髪が?!な、なんでやねん!」


「お、が突っ込んどる」
「突っ込み担当の謙也先輩、今の何点ですか?」
「せやなぁ〜…ま、75点位かな?」
「微妙〜」

茶化すな光!
あぁ飲み込めないよ…

「無理あらへんやろ、
んトコの顧問に比べたらかなり自由な先生やからな」

「…カルチャーショックだ」
「難しい言葉知っとーね」
「千歳…今バカにしたでしょ」
「あはは、しとらんよ?」


笑顔の裏がますます読めなくなって来た



「で、白石はんそちらの方は」
「あぁ、そう言えば知らんかったよな」
「部長の弱味ですわ」
「ど、どうも、弱味です」
「初めまして、石田銀と申します」
「丁寧な人だね。」

「不動峰の石田の兄貴やで」
「え!?鉄の!?」

「弟がお世話になりまして…」
「そ、その節は甘く見てたうちのレギュラー陣に
見事に喝入れて下さり有難う御座います」



あ、つられて畏まっちゃったよ
「ほな、夜八時にホテル集合な〜!」
「ここで野放しかいな!」

流石突っ込み担当。キレが違うな。

別の方向にはける面々。

「せや、白石」
「…ん?」






「こっそり連れ込んだらあかんからなぁ〜?部屋チェックあるで」

「連れ込まんから!大体オサムちゃんの方が怪しいやろ。
部屋チェックするからなぁ」

「生徒が先公の部屋チェックするかぁ?堪忍してぇなぁ〜」







怪しい。



一同がそう思ったに違いない


「今度はが案内してくれるんやろ〜?」
「勿論良いんだけど…」

「分かっとるって、部活に顔出さなあかんねやろ」


空を仰ぎながら蔵ノ介が答える



「楽しみは、分かれてた方が感覚も新鮮でおもろいやん」

「…」

この人本当欠点見つからなくて困る。
光が言ってたことが良く分かるな…


そしてすっかり油断していた
…重大な問題がある




またあの噂話地獄なのか…

「どないしてん、
「蔵ノ介と一緒にいるのは楽しいんだけど周りの声が憂鬱でさぁ〜…」
「音楽でも聞いてればえぇやん」
「でもそしたら話せないじゃん」

「耳塞いだろか?」
「は、恥ずかしいって!」

「せやったら…俺だけに集中してや」


「!」



そんな見つめないでよ…

「…女殺し」
「はぁ?何言うてんねん」





…そう言うところが女殺しなんだよ!

xxx続く


>>>コメ。<<<
前回短かったので長めにしてみました(笑
西の女殺し集団、上陸です(いや、上陸じゃないですよ)
色々出てきました(そして絡めてみた)何時の間にやら馴染んでるヒロイン。
続きアプしました!(6/17)下へスクロール願います↓↓



>>>モドル<<<





集合時間の変更―
まさか自分だけに連絡が来とったとは…


VIRTUAL-GIRL-FRIEND-20-





「桔平」


「あ!!あんたあの時の…!」

「止めろ神尾。…久しぶりだな、千歳」
「部長の計画で早乗りした序でに敵状視察しようかと」

「…変わって無いな」
「桔平は弱なったけど」
「この下駄さっきから…!」
「あら、千歳さん。お久し振りです」
杏ちゃんも知ってるのかよ!?もしかして恋敵?!

「杏、少し大人っぽくなったんじゃなかね?」
「そう?千歳さんに言われると何か自信ついちゃうな〜」
「この野郎!俺の杏ちゃん呼び捨てにしやがって!!」
「落ち着け神尾、大体お前に杏を渡した覚えはないぞ!」


しまった!


「千歳さんとお兄ちゃんは九州二強って言われてたのよ」
「神尾、まさかそんなことも知らなかったの?
全く、頭ごなしに話すのは勝手だけど
そう言う情報知った上で話して欲しいよな。そもそも…」
「いや、深司俺が悪かったからぼやかないでくれ」

「楽しみばいね、大会。それじゃ、また。」
「あぁ…」





何だ?この違和感。橘さん、何となくバツが悪そうだし
xxx



「天気えぇなぁ〜!やっぱ雨女は他におったんかなぁ」
「そうだね…」



うーん。


「なんだろ、関西弁も目立つのかなぁ」
「せやったら標準語で話そか?」
「え?話せるの!?」
「アホ抜かせ!多少訛りは入るけど俺かて標準語位話せるわ」

へぇ〜…知らなかった。

「ところで忍足の件だけど」
「お?う、うん」
…新鮮だ
のどこに惹かれたとか言ってなかったか?」
「えーと……
良く分からないんだけど魅力があるって言ってたかな。
蔵ノ介は自分から好きにならない限り付き合わないから
凄いことだ〜みたいなことを言ってた気が。
ねぇ、一体何人フったの?」

―恐ろしい質問してしまったかな…
「まぁ…魅力って言うのは間違って無いと思うし、
俺がかなりの上目線だって噂も流れたから事実。
でも実際告られた女子の数なんて覚えて無いしなぁ。」
「そうだとは思ったけどやっぱりか…」

、耳」
「ん?耳貸すの?」
また唐突に…




「いくら数告られたかて
好きな人と一緒になれるのがえぇに決まっとるやん」




笑いながらそう囁いた

「顔赤いで」

そして小声で序でに告げる

「…もう関西弁でいいよ」
このまま関西弁の時だけ囁かれてもその度に照れる。

「もう?」
「極力気にしないことにした」
「はは、おーきに」



「十中八九諦めんな、 のこと」
「…どうするべきなんだろう」
「自然に接する。って、これただ単に俺のやり過ごし方やけどな」
「でも根本的な問題は解決しなくない?」

「真面目なこと言えるやん、
せやな。時間が解決してくれるなんて甘いこと思っとるけど」
「普段から真面目だし!」
「痛っ」

バシバシと叩きながら考えてみる


―時間が解決してくれる。
確かにそうなのかもなぁ。


そんな時間が放課後に近付いていた―
xxx




「監督怒ってたぜ、サボってたの」
「マジで!?バレてたの!うわぁ嫌だなぁ…恐いなぁ…」

しゅん


「し、宍戸さん!監督そんな事…」
「良いからちょっと黙ってろ(面白いから)」


部活に来て早速テンションが下がってしまった

続々と集まるレギュラー陣…?

「あれ?滝は落ちたじゃん」
「…うるさいなぁ、ビジュアル的に必要だろ〜」
たまに話しかけて思いっ切り凹ませるその話術、
やるねぇ〜…はぁ。

「にしても監督遅くない?」
「どっかの顧問ともめてんじゃねぇの」

宍戸、心配させること言わないでよ…!!


生きた心地がしないまま約五分後監督は無事に顔を見せた



そう言えば千歳不動峰に行くとか言ってたな。
神尾とかに勘違いされて無いと良いけど
勘違いされてても笑いながら威風堂々としてるんだろうなぁ


、聞いているか」
「あっはい!カッコ良いと思います!!」


「…集合時間がか?」
やばっ
「い、いえ。
監督の今日のスカーフが何とも気品があるというか
物凄い似合ってて素敵だなぁと!!」


「そうか、宜しい。だが次からはタイミングを合わせるように」
「すいませんでした!」


「ナ〜イス !」
「え?ジロー起きてたの!?」
こういう時だけ起きやがって…
まぁジローだから許せるけど





どうにかグダグダになりながらもミーティングを無事に終えた。


にしてもホテル集合って…
氷帝の生徒なんだか四天の生徒なんだか分かんなくなりそうだ。








xxx
午後八時、ホテルロビー。






あれ、蔵ノ介いないのかなぁ。


待ち合わせ場所のロビーをうろちょろと過ごす


「白石ならまだ来ぃひんで〜」
と、後ろからいきなり声をかけられる
「わっ、ビックリしたー…えっと、オサムちゃん?
まだ来ないって…一体…」

「いっつもやられっぱなしって悔しない?」
「まぁ、悔しいけど…でもなかなか反撃出来ないし。
あんなに完璧主義だと付け入る余地も無いし」
「せやろー?白石はなかなか隙見せへんねん。
そこでや、 に協力して貰いたいんやけど…」
「―協力?」





xxx
午後八時半、ロビー前ソファ



「…白石?」

「何不思議そうな顔してんねん、
居ったらあかん理由でもあるんかいな」
怪訝そうな顔やな
「いや、不思議ばい。
オサムちゃんの部屋に居るんじゃなかね?」
「は?」
「30分位前に がここに居って
「白石なら俺の部屋で打ち合わせ中やで」
とか言って部屋向かったとね、てっきり…」

待てや




「嘘やろ?!千歳、部屋どこや!?」
「ど、どげんしたとね急に血相変えて」
「えぇから!!」



xxx続く


>>>コメ。<<<
何か24みたいな雰囲気になってきました(見たこと無いくせに)
意外に長くなりそうだったので一旦ここで切ってみました(理由それですか
大会前夜、長くてすみません(妄想が妄想を呼んでその妄想が/強制終了
気が付けば20話目…まさかこんなに続くとは…(引っ張り過ぎです
続きアプしました!(6/25)下へスクロール願います↓↓



>>>モドル<<<





どうしたんだろう?この現状。


VIRTUAL-GIRL-FRIEND-21-



午後八時三五分、オサムちゃん部屋前

ドンドンドン

フロア全体に響くノック音

「どないなっとんねん…!!」
「落ち着くたい。…にしても一体何が何だか」


ガチャッ


「―遅かったなぁ?白石」
「オサムちゃん、ホンマに 居る…?」

「居らん言うても信じんやろ。自分の目で確かめや〜」


チッ
舌打ちと同時に部屋に入る
今の白石は明らかに冷静さを失っている








「―最悪や」

自分の彼女を見つけた第一声がそれだった
急いでベッドに駆け寄る

起きてや」
「ん…蔵…ノ介?私…え!?何故服着てないの?!
えーと、確か打ち合わせしてるからって言われて…」

「楽しかったやろ?打ち合わせ」
煙草に火をつけながら笑って問う
「楽し…あっ」

何かを思い出したかのように顔色が一気に青ざめる

「私…」
シーツで涙を拭う
「どう言うことや!先公のくせに何俺の女に手ぇ出しとんねん!!」

胸倉を掴みながら問い質す

「珍しいな、白石。お前がキレるやなんて。
嫌〜な噂されとった時でさえポーカーフェイスやったのに♪」
「キレるに決まっとるやろ!
俺のことに関してはどう思われようが気にせぇへんわ!
けど自分の女に手出されたら冷静やなんて言ってる場合ちゃうやろ!!」








「はっはー!や〜っぱり は最強のキーパーソンやな!」
「白石こげんまで曝け出させるん しか居らんばいね」

打って変わって笑う二人


「…何言うて」
「蔵ノ介、ありがと。大好きだよ!」


そしていつもとは逆のパターン




「迫真の演技やったなぁ。いや〜お疲れさん!」
「でしょー?やる時はやるんだから!!」



「ま、真面目に?っちゅーことは千歳も」

「仕掛け人ってとこかな」



「うわ、見事にハメられたやん…。」


「いやぁ白石、ホンマにハマり過ぎやって」
「…うっさい」
「それにしても服まで脱いでよう協力してくれたなぁ!
ほら、めっちゃ肌綺麗やで
「えへへ、そ、そうかな?気に入られるかな?」
「せやなぁ、何なら先生が試しに」
「触んな!もノるな!」
「すいません…何となく…。」
「オサムちゃんズルいばい」
「千歳!」


「で?ただ単に俺をハメたかっただけで
わざわざホテル集合にさせたんか?」

「まぁ、せやな〜。」
「何や他にもまだあるような返答やな」
「お、流石白石。もう冷静たい」

「オサムちゃんドッキリ成功した?!」

開口一番に金ちゃんが答えた

「大成功!」
、えぇからお前早服着ぃや」
「おー遅かったなぁ!」
「ぎょーさん買うて来たからな」
「謙也…限度ってあるでしょ普通」
「俺も一日で捌ける量や無いって言ったんですけど
先輩方聞く耳持たんのですわ」

「東京来てまですることちゃうやろ、大体明日大会やのに…」
「おかしいなぁ、部長がこないなことで敗北宣言なんて」


「正直私嬉しかったよ?…バケツ係でも」
「しゃぁ無いやろ!バケツ必要やったんやから〜!」


「分かっとるわ、形だけでも言わんと示し付かんやろ、一応。
にしてもまさか今年一発目の花火が東京やったとはな」


「一年前では想像も出来ないよね」
私もだけど




午後九時半、近所の公園


「いやぁ!何でこっちにばっか来んねんネズミ花火〜〜!!」
「日頃の行いが悪いからや〜♪」
「そないなことしとったら一氏に怒られんで〜」

「…既に怒ってとるわ」
「げっ!ロケットは反則やろ!?」

「問答無用!!」


「バカやなぁ、あんま騒ぎ過ぎとったら明日もたんで〜」

そう言ってる蔵ノ介の花火ってトンボ花火だよね…?

「そう言えばマネージャーは?」
がおるから来んて」

下駄に花火ってマッチするなぁ。

「嫌われてるなぁ、私」
「気まずいんやろ、自分の好きな奴が彼女とおるんやからな」

「そっかぁ、それもそうだよね…ってトンボ花火を向けるなバカ!!」


ビビっとるやん〜!!」
「うわ、金ちゃんに言われちゃったよ」
「見てみぃー!ロケットロケット!!」
「ぎゃぁー!!」
金ちゃん、それ手持ち花火じゃなくて
瓶とかに入れて遊ぶものだから!!
(良い子は真似しないでね)


「はっはー!何やすっかり馴染んだなぁ
「俺、ちょっとジェラシー感じとるばい」
しゅんとしながら呟いた

「千歳・・・えぇ加減諦めてやー。勝てる気しぃひんわ」
「何弱音吐いとるん?白石の圧勝やって分かっとるくせに」
「思っとらんて」


「ん?あれ誰だ?」
前方に盛り上がってるリーゼント発見

「あははは!副部長やで!!」
笑う謙也

「えぇ!千歳じゃないの!?副部長」
「良く間違われるんですわ、千歳さん」
「ただでさえ途中から四天宝寺(ココ)に入っとるし
そげな大役、勤まるわけなかね」

絶対そんなこと無いと思うんだけどなぁ
おっと、副部長が可哀想だ

「線香花火ゲーム!!」
「え?何!?どんなテンションそれ!」
大体シメにやる線香花火って
そもそもしんみりしつつ日本の風情を楽しむ物…
みたいな感じじゃないの!?ゲーム?!

「一番最後まで続いた人が最初に落ちた人に
言う事聞かせられる!っちゅールールや!!」
「って言うか王様ゲームの応用じゃんそれ!」
中学生相手に何を言うんだオサムちゃん!

「どこまであり?」
「え!皆乗り気!?」


こうして良く分からないゲームが始まった


「…地味なゲームだな」
結局はただ線香花火をしてるだけだ

「あ、榊や」
「うっそ、どこ!?」


ポトッ



Σあぁっ!!




「頭脳プレーにハメられた…蔵ノ介め」
最後まで残るの誰だろう…私どうなるんだろ…



「あー!お巡りさんがいるよ!」


シーン



…くっそー!!シカトじゃん!

約5秒後

「あれ?ユージと小春は抜けるんだ」
が一番やったら意味無いからな」
「なぁーユー君!」


「…すいませんね私で」
と、鳥肌立ってる自分

「金ちゃんと副部長はまだロケットやってるし…」
どんだけ刺激物好きなんだよ
銀さんは…おぉっ!素手でロケット掴んだ!

その間、勝ち残り組での相談会が開かれていた事を
私は知らなかった

「最後まで残ったら何て言うんですか?」
「とりあえず白石には席を外して貰て〜♪」
「二度目のドッキリは教育委員会に訴えるで」
「冗談に聞こえんわー!恐いなぁ〜」
「頬にキスとかは?」
冷静な顔しながら提案を出したのは千歳だった
「待っ…」


「白石動揺ー」
「何ー?蔵ノ介負けちゃったの〜?」
「いや、これには訳が」

白石の会話を遮り
勝った時の命令を告げる

「良いよ、その位なら」


どの位!?

「もうえぇ。俺もロケット花火混ざって来よ」

その返答を聞くなり(珍しく)拗ねて向こうに行く蔵ノ介

「白石はと出会って表情豊かになったのかもな」
「え?」
「俺もそう思う」
「千歳まで?」
「二年の時から部長になって、
まぁアイツにも色々な葛藤があったからな。
自分の好きな戦い方より部が勝ち進む為の戦い方を選んだり」
「気さくに見えて本性は絶対見せんとか」
「じゃあ私が見てる蔵ノ介は…どっち?」


「それは一番お前が分かっとるやろ」


「…」



線香花火ゲームが終わった


「え、光!?勝っちゃったの?!」
「…何でやろ」
「その前にこんな変な人にチューされることに対して大丈夫!?
セクハラですわとか後で言われても知らないよ?!」
「そないに捻くれた性格ちゃいますわ」


チュ


「!?」
「おぉーっ!財前、お前しばかれんで!!」
「嫌やわー、先輩達。さんがうっさいから」
「う、うるさいですいませんね」
「ほら、日本語おかしゅうなっとる。財前の所為やでー」

「うぅっ光!そこに立て!!」
「負けた分際で命令せんといて下さいよ」
「先輩を誑かせた罪は重いぞ」
「俺にどうしろと?」




「…何やねんこれ」
「わーい肩車ー!!
光大きいね、視界がこの位高くなりました♪」
「って、見えませんわ!」


「?」
訳の分からない白石
無理も無い、負けた人物が勝った相手に命令してるんだから―



「蔵ノ介!逆にされちゃった!!」
「はぁ!?財前!!」
「勘弁して下さいよーさん」
「あはは!キャー逃げろ逃げろー!!」
「重くて走れん」
「ジャラジャラチェーン付けてるからじゃない?
ほら、もっと早く走らないとしばかれるよ!!」
「ムカつく…!」


は凄ばいね」
「あないに少ない期間であの完璧主義な部長、
変えてもーたんやからな。侑士が惚れ込んどる理由も分かるわ」

「謙也も気になっとるんじゃなかね」
「はは、俺は玉砕するって分かっとることには
極力参加しぃひんで」

xxx
いよいよ花火大会もラスト
打ち上げ花火祭が開催されていた

「綺麗ー!」
「俺危うく殴られるところやったんですけど」
「ゴメンゴメン、後で怒っとくから」
「随分と上の立場やな」
「あら、白石…はん」
「お前と付き合ってからだいぶ仮面が剥がれてしもたわ
どうすんねん、どんだけかかって作ったと思てんねや」

溜め息混じりに返答する

「仮面なんて剥がれて行くものだよ、だって消耗品だもん」
「いや、そう言う意味での仮面やのうて…」
俺は自分自身の仮面っちゅー意味でやなぁ、

「蔵ノ介、上じゃなくてちょっと下向いて」
「下向いたら花火見えん―」



・・・




「剥がれた仮面はまた作り直せば良いよ!」
バレないように人前でするのはスリルあるなぁ…
「その前に全部剥がそうとしとるのはどいつや?」

視線の先を見ると当然自分しか居ない
皆花火に夢中だ

「あ、え?私?」
自分に指を指しながら答える

コクリと頷く

「やっぱ今日俺の部屋行こか」
「ダメだよ、オサムちゃんのチェックあるし!」
それにこの人怒らせたら本気で恐い
さっきのドッキリ企画した時だって内心ビビりまくってたし


「別にやましい気持ちがどうや無いねん。
ただには言えそうな気がするんや」





白石蔵ノ介”って人物はどないな人間かっちゅーのを…な




「…それは、誰にでも言えることではないんだ」
「自分の過去を話す時は相手を選ばなあかんからな。」
「過去?」



最後の打ち上げが終わった




xxx続く


>>>コメ。<<<
やりたいことを書いてたら何か花火大会とか入っちゃいました(入っちゃいましたじゃないです
気分は四天+氷帝逆ハーで(何そのオイシイ位置!/って言うかどんな気分ですか
次でちゃんと前夜終わります。いや、終わらせます(えっ
白石の切ない過去を勝手に妄想。そしてラブ&ピース(意味不明/ちゃんと説明して下さい

続きアップしました!(07/01)ページ切り替わります。■ENTER■



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